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いま日本で「本当にうまい役者」ベスト100人を決める

週刊現代 プロフィール

ベテランも成長する

堺や香川、岡田がいままさに俳優としての「旬」というべき期間にさしかかっている一方で、今回のランキングではもちろん、いついかなる役柄でも的確に仕事をし、存在感を示す名優たちもトップを窺う。

「役所広司さん(59歳)、渡辺謙さん(55歳)、三浦友和さん(62歳)、西田敏行さん(67歳)といったベテラン勢は、やっぱり安定感があるし、様々な役柄を幅広く演じ切るオールマイティさを身に付けていますよね。佐藤浩市さん(54歳)も、父親の三國連太郎さんのような落ち着きが少しずつ出てきている。彼らとやると、制作する側も安心できるんですよ」(日下部氏)

そうしたベテラン勢の中でも、碓井氏が「最近になって見直した」と感心したのが、中井貴一(53歳)だ。

「中井さんといえば、生真面目なイメージが固まっていた。それが『最後から二番目の恋』(フジテレビ系)シリーズや、NHKの『サラメシ』のナレーションを通して、いい意味で『軽み』が持ち味に加わったと思います。父親の佐田啓二さんから受け継いだ看板に、新しい良さを加味できている。50代にして、ひと皮もふた皮も剥けるのはすごい」

俳優に限らず、人生では時に「壁」にぶつかることがある。50代、60代、70代と年齢を重ねてなお活躍する人は、そうした壁にぶつかるたびに成長を遂げ、次のステージへ登ってゆく。ただ、彼らのようなトップ男優の場合、最大の障害は「過去の自分」であることが多いのが厄介である。

ほかに高評価を得た俳優に共通する特徴は、この「過去の自分」を克服した、または克服しつつあるということだろう。

「ずっと『天才子役』『美少年』と言われ続けていた神木隆之介さん(21歳)は、映画『桐島、部活やめるってよ』でオタクの役を演じたことをきっかけに脱皮した。いまでは悪役も十分にこなせるようになっている」(中森氏)

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