小田嶋隆【第2回】自分語りではなく対象に寄る”コラムニスト”という立ち位置にいたい
慎泰俊氏と小田嶋隆氏

第1回はこちらからご覧ください。

原稿の筋が通っていないときは、書き直す

慎: 私がものを書いているときにいちばん困るのが、一生懸命書いてみたんだけど、筋が通っていなくて全体的に破綻していることに自分で気づいてしまうときなんです。私は割とカッチリと理路整然としたものを書くのが好きなので、だからこそ救いようのない感じで破綻している文章を自分が出すことは許せないのですが、でもそれを破綻しない形に戻すと面白くなくなったりするんです。そういうときってどうされていますか?

小田嶋: 私もそれは時々あるんですよ。でも、それはいじっても直らないんですよね。ここをいじってここを入れ替えれば何とかなるんじゃないかといじってみるんだけど、いじるとますますひどくなる。そういうのは私は、結局新たに書き始めるほうが早いです。それで、捨てておいたものを別の機会に取り出して再利用することがありますね。

ワープロのいいところは、そういう自分でボツにした原稿を溜めておく箱から困ったときに引っ張り出してくると、「おお、こいつは…」という感じになったりすることですね。ボツ箱から引っ張り出してきた原稿は、2、3ヵ月経っているから自分が距離を置いて見られるようになって「何かこいつにも使いどころはあるぞ」と思えるというようなことはあるんですよね。

慎: でも、先ほどおっしゃったような時間制約のなかで、一回書いたものが破綻していることに気づいたらどうされるのですか?

小田嶋: やっぱり書き直しますね。私はそんなに長いものを書いてないから、これが20枚とかになると無理ですけど、5枚とか10枚くらいのものだったら、やり直したほうが早いんですよね。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら