【舛添都知事日記】これからの5年が、東京と日本を復活させるビッグチャンスでありラストチャンス
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日本を世界からさらに尊敬される国にしていく

今年のお正月は、家族ではとバスに乗り、スカイツリーの展望台にのぼり、隅田川では川下りを楽しんだ。空中から、また水上から、東京の街並みを眺めながら、そのすばらしさを再認識したが、多くの外国人観光客も東京の魅力を満喫していた。おもてなしの心で、これからも多くの観光客を東京に迎え入れたいと思う。

今年は戦後70年に当たる。1945年の連合国の戦勝によって形成された国際秩序は、1989年のベルリンの壁崩壊で大きく変わった。そして、今日、中国の台頭という変動要因が国際社会に大きなインパクトを与えている。国際連合が、英語でUnited Nationsというように、当初は日本やドイツやイタリアのような敗戦国は念頭になかった。

しかし、経済成長を遂げた敗戦国は、先進国経済サミット参加国として、再び国際社会で存在感を増すようになった。これからは、国連をはじめ、国際社会の秩序形成に、日本も積極的に参画していかなければならない。ドイツやイタリアは、EU、つまりヨーロッパという塊で、すでに大きな影響力を行使できる立場にある。その意味でも、アジアの中で、日本が孤立することは、絶対に避けなければならない。

近現代史の中で、世界戦争が70年もなかったというのは例外に属するが、その平和をいかにして次の世代に引き継いでいくのか、世界のリーダーの大きな責任である。極端なナショナリズムや排外主義が、世界を跋扈しているが、それがいかに危険なものであるかは、第二次世界大戦前にナチズムが猛威を振るった歴史を思い起こせばよくわかる。現代の独裁者ヒトラーが唱える反ユダヤ主義が、不幸な戦争への序曲であったことを忘れてはならない。

昨今のヘイトスピーチは、特定の民族を標的にしている点で、反ユダヤ主義と本質的に変わらない。民主主義と平和を守るために、ヘイトスピーチを絶対に許さないという良識が必要である。とりわけ、平和の祭典であるオリンピック・パラリンピックを開催する都市で、このような民族差別があってはならない。歴史からしっかりと学ぶことの重要さを再認識する必要がある。

戦争という困難を乗り越え、平和な日本の礎を築いた先人たちの苦労に改めて思いを馳せ、今を生きる者として、私たちの子や孫たちの世代にオリンピック・パラリンピックのプラスのレガシーを遺し、日本全体を元気にしたいと思っている。自由で平和な社会、基本的人権が尊重される社会を守り、日本を世界からさらに尊敬される国にしていくことこそ、戦後70年の誓いでなければならない。

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