住みたい街2015
2015年01月01日(木)

【沿線革命008】交通イノベーションによる沿線革命元年、
朝日新聞の鉄道報道について考えた

阿部等(交通コンサルタント)

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2015年を「沿線革命元年」に!

2015(平成27)年正月を迎えた。2015年を「沿線革命元年」とできるよう、新年に相応しく、多少風呂敷を広げた話題をお届けしたい。

【沿線革命001】に書いたように、「沿線革命」とは、鉄道やバスその他の「交通イノベーション」により、沿線に革命を起こそうということである。

2015年の首都圏鉄道網はこれしか変わらない

新年を迎え、本来なら「2015年の首都圏鉄道網はこう変わる」という内容をふんだんに書きたいのだが、新線建設は上野東京ラインの3.6kmのみ、大規模改良の完成は特に目立ったものはない。新駅開業もなく、輸送改善はいくつかある程度だ。

上野東京ラインについては、【沿線革命002】から【005】にて様々な話題を紹介した。東北新幹線に神田付近の空間を明け渡して以来41年間、多くの人の苦労と忍耐により3月に開業する。

鉄道が本来持つポテンシャルからしたら、新線建設や大規模改良、新駅開業や大幅な輸送改善がもっともっとあって欲しい。これは今年に限った話ではない。関係者を非難する意図はなく、私も鉄道に関わる1人として悔しくて仕方ない。

世間を騒がした朝日新聞騒動

昨年は朝日新聞の誤報、見方によっては捏造記事が大きな話題を呼んだ。従軍慰安婦問題と吉田調書問題である。

前者は、吉田清治氏の捏造証言を繰返し報道し、事実に基づかない日本非難の国際世論まで形成しながら長年に渡り訂正・謝罪しなかったものである。

後者は、福島原発事故に関する吉田昌郎所長(当時)に対する独自に入手した調書を曲解し、所員が所長命令に反して避難したと報じたものである。

朝日新聞は戦後日本の世論を誘導

戦後日本において、朝日新聞は自他ともに認めるクオリティペーパーである。ネットが普及する前は、世論形成に関して特に新聞の影響力は大きく朝日新聞はその筆頭だった。その朝日新聞が犯した大誤報騒動を通して多くのことを考えた。

私は、小学校の高学年からずっと朝日新聞を読み続け、大きな影響を受けてきた。特に物事を多面的かつ批判的に見る視点は朝日新聞から学んだと、昨年の騒動を通して改めて気付いた。交通や鉄道に関して社会一般と異なる視点を持つようになったのも朝日新聞の影響だ。

同様の影響を受けている人は多いだろうし、朝日新聞は確実に戦後日本の世論を創りかつ誘導してきた。

朝日新聞は国鉄改革に関する世論も誘導

国鉄が分割民営化されJR各社が発足した1987(昭和62)年に、私は大学院の修士課程を修了し博士課程に進学した。その前3年間、大学4年から修士2年間の学生の立場で、盛んに議論されていた国鉄改革のことを一心不乱に学んだ。

以下は私の理解と記憶に基づく仮説、問題提起である。事実誤認や解釈誤りがあれば、ぜひともご指摘願いたい。

当時の朝日新聞は、徹底的な現場調査と関係者取材を重ね、国鉄の問題点をあぶり出し、その解決策を処方した。「分割かつ民営化こそが日本の鉄路を守る唯一最適の道」と説き、大半のマスコミが同調し、国民の多くもそれを信じた。1986(昭和61)年7月の衆議院選挙は国鉄問題が争点となり、自民党が512議席中の300議席を獲得して大勝した。

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