老後の生活を助け合うバーチャルな村づくり

ニューヨーク・タイムズ(USA)より

2015年01月10日(土)
〔PHOTO〕gettyimages

ベビーブーマー世代が定年を迎え、高齢化が進む米国社会で、同世代が加入する「ビレッジ(村)」と呼ばれる非営利団体が増えているという。

これらの団体は、希望者がウェブサイトを通してつながり、政府に頼らずにオフラインでさまざまなサービスが受けられたり、交流ができたりするというもの。老人ホームに入らずにお互いに助け合い、自宅で長く暮らすことを目的としている。

4年前に発足したテキサス州の「キャピタル・シティ村」は、50歳以上が加入の対象だ。メンバーは100~800ドル(約1万~9万円)の年会費を支払う。すると、ウェブサイトでの募集や、メンバーからの紹介を中心に集めた100以上の会社のサービスを、無料または格安で利用することができる。

ニューヨーク・タイムズ(USA)より

たとえば、清掃業者や歯医者、シェフを家に呼んだり、登録しているボランティアに犬の散歩や庭仕事を手伝ってもらったりすることができる。さらに、メンバー同士がメールやチャットで交流することもでき、一緒に出掛ける友人をつくる機会も豊富だ。発起人のリック・クラウド(68)は、村を作ってから40人以上の友人ができたという。

こうした村は、2002年にボストンで作られたのがはじまりだといわれる。現在では、40の州で140の村ができており、メンバーの数は約2万5000人にも及ぶ。さらに120の村が設立の準備中で、各地の“発起人"や、コミュニティづくりをサポートする団体も出てきている。

米国ではおよそ9割の人が老後も自宅で暮らしたいと考えているという。独り身のお年寄りや、老後は家族に頼りたくない人々にとって、これらの村は生活の拠り所として注目を集めている。

COURRiER Japon
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