想定以上に脆弱だった「ルーブル」が示す
新興国経済に共通するリスクとは?

ロシア経済のファンダメンタルズは悪化した                photo Getty Images

世界的にマーケットがクリスマス休暇モードに入る中、急落していたロシア・ルーブルの下落に一服感が出た。

12月25日、ルーブルの対ドル為替レートは1ドル=51ルーブル台に戻した。ロシアのシルアノフ財務相も、危機的な状況は終わったとの認識を示している。

休暇モードの市場で流動性が低下しているとはいえ、通貨の下落に歯止めがかかっていることは今後の市場の混乱を防ぐためにも重要だ。今後のルーブルの展開に関しては、世界的な商品市況やロシアをはじめとする新興国経済全般の動向を示唆する要素が含まれていると見るべきだ。

なぜルーブルは売られたのか

ルーブルが大幅に下落した背景には、ロシア経済のファンダメンタルズが悪化したことがある。ロシア経済は、原油や天然ガス等エネルギー資源の輸出に依存している。その為、ロシア経済は、エネルギーの価格動向に左右される面が強い。世界的な原油需要の低下は、ロシアの期待成長率を低下させ通貨ルーブル安につながる。ここに米欧の経済制裁が加わり、通貨が一時急落した。

2014年、ロシア中銀は通貨安を阻止するために6回の利上げを実施した。そのうち2回が12月に実施された。12日が9.5%⇒10.5%、16日が10.5%⇒17.0%である。16日の利上げは6.5ポイントと大幅なものだったが一時は1ドル=80ルーブル超にまで売られた。

一般的に金利上昇は通貨上昇期待を高める。ただし、そうした期待が醸成されるためには、安定した経済環境が不可欠だ。果敢な利上げを行っても通貨安を止められなかった事実は、ロシア当局の想定以上にファンダメンタルズが脆弱であることを示している。それは多くの新興国にも共通するリスクと考えられる。

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