矢島里佳×遠藤貴子×村田マリ【第2回】事業を立ち上げるときには、その業界のパラダイムシフトが起きるタイミングを見極めることが大事
左から、本荘修二氏、矢島里佳氏、遠藤貴子氏、村田マリ氏
本荘修二氏の連載「明日をつくる起業家」の2周年を記念して、12月1日にアカデミーヒルズで開催されたイベント「女性起業家、明日への挑戦」。”0から6歳の伝統ブランドaeru”株式会社和える代表取締役の矢島里佳氏、東京限定のあられ・せんべい専門店「つ・い・つ・い」代表取締役の遠藤貴子氏、リフォーム・インテリアの情報サイト「iemo」代表取締役CEO/DeNA執行役員の村田マリ氏をゲストにお迎えし、女性起業家としての原点と生き方、未来について語っていただきました。

第1回はこちらからご覧ください。

スマホに最適化された不動産情報がないから、自分で作る

本荘: 村田さんは、情報技術やインターネットのスタートアップ界隈では有名な方なんです。2社起業されていて、DeNAが二つ目に作ったiemoを先日買収したんですよね。最近流行っているアキュハイヤー(acquisition/hire=人材獲得のための企業買収)ということで、Yahoo!も買収した会社の社長さんが経営幹部になったりしていますが、村田さんも今はDeNAの経営陣に参画しております。

村田: iemo株式会社の代表取締役CEOを務めております村田マリです。最近買収されましてDeNAという会社の執行役員にもなりまして、親会社のDeNAとその子会社になったiemoで働いております。

iemoという会社は今月末にやっと創業1年目を迎えます。買収のオファーがあったのが創業から7ヵ月くらいのときで非常に早くて、私自身もかなりビックリしました。多分IT業界においては最速のスピードで買収された会社だと思います。

このiemoという会社は、インターネットのWebサービスをやっておりまして、家についての情報をモバイルで提供する、ということで「iemo」と名づけて、社名にもしております。これまで10年くらいの間、家やインテリアにまつわる情報、衣食住で言うと住の情報はPCメインで展開されてきたかと思うんですが、そうした中で家を買う層が今大体30歳くらいの年齢に差し掛かってきていて、そろそろ市場の中心がスマホ世代に移ってきています。不動産業界はなかなかIT化が遅れているとも言われているんですが、そうした中で私は、PCの情報がメインでスマートフォンの情報が不足しているということに気づいたんです。自分自身がその年代になって、結婚して子供を出産し、子供部屋を作ろうとか家をリフォームしようかな、いや、買おうかな、と思ったときに、子育てのかたわらで端的に情報がとれるサービスがなかったんです。だったら自分で作ろう、ということで、約1年前に作ったのがこの会社です。

このサービスは、家に関する情報をほしい方がサイトを見て、それに対して家を作れる技術を持っている方、建築家の先生であったり工務店であったりディベロッパーさんとかハウスメーカーさんといった方が、どなたでも無料で情報を出せるというマッチングのプラットフォームを目指して作ってきました。

IT業界で史上最速の売却

今はまだ1年目なのでまだ志半ばというところで、これは3年から5年くらいかかるような長期的な事業ですから、今後も力一杯進めていくつもりなんですが、半年強で数社から買収のオファーがかかったというところに関しては、まずサービスを始めたときにユーザーが非常に多くついたということがありまして、今では月間200万人くらいの方に見てもらえるサービスになっています。

そういった事業を立ち上げるスピード感のようなところを買っていただいて、数社から買収のオファーがあったんですが、その中からいちばん私自身が「この会社の中で3年から5年しっかり事業をやらせていただきたい」と思ったのがDeNAという会社だったということが決め手になりました。

DeNAを選んだもう一つの理由としては、DeNAの創業者の南場智子さんにすごく共感する部分や学びたいと思う部分があったんです。私もこれまで会社経営を10年やってきたんですが、まだまだひよっこというところがあるので。彼女の会社に入っていって、一緒に執行役員という立場で経営に携わらせていただいて、2〜3ヵ月経った今、なかなかエキサイティングで面白い毎日を送っております。