【舛添都知事日記】いま必要なのは、東京のグランドデザイン---公益の観点から真剣に議論すべき「空き家問題」
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空き家問題の背景にある少子高齢化や生活様式の変化

2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会を成功させることはもとより、その後の東京の発展を考えることが重要である。そのような観点から、これからの10年を見据えた「長期ビジョン」を近日中に発表する。「東京・世界一」という野心的な目標を達成するための施策を盛り込んだ大部の政策集であり、東京の未来の姿を描くグランドデザインである。

12月21日の日曜日、フジテレビ「新報道2001」で、深刻化する空き家問題を取り上げられたが、私もゲストで出演した。生番組で時間の制約もあり、十分に論じることができなかったので、文章で整理しておきたいと思う。

空き家問題の背景は、急速に進行する少子高齢化である。また、人々の生活様式、価値観、家族観の変化もある。日本の出生率は低下しており、一方では医療の発展などで、長寿化が進んでいる。子どもが結婚し、新たな家を築くと、生活の基盤も職場も違うので、もう実家には戻らなくなる。その家には、定年退職した親がしばらくは住んでいても、亡くなると空き家になってしまう。自分と妻の両方の実家とも空き家になってしまうこともある。

かつては、子どもの数も多かったし、長子相続で長男が家を受け継ぎ、その代わり親の面倒を見るという仕組みであった。しかし、今や年金制度も充実し、社会全体で親の世話をすることになったし、子どもにしても、相続で家をもらっても住む予定もないというケースが増えている。

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