国際・外交 中国
米中はすでに、何らかの「密約」を交わしている!? 2015年、北朝鮮を巡る外交が大きく展開していく予感
〔PHOTO〕gettyimages

「華やかなのは市中心部の蒼光通りや栄光通りだけ」

12月17日、北朝鮮の金正日総書記が死去して3年を迎えた。当日、最高気温マイナス7度の平壌では、金正恩第一書記が李雪主夫人を伴って、金日成主席と金正日総書記が眠る錦繍山太陽宮殿を参拝。続いて、太陽宮殿前広場で中央追悼集会を挙行した。集会では、まもなく87歳になる金永南・最高人民会議常任委員長が、代表して悼辞を述べた。

「偉大なる金正日同志は、生命の最期の瞬間まで艱難辛苦を克服され、革命の道を前進され、なんにも代えることのできない偉大な業績を実現した。われわれ朝鮮人民は、金日成・金正日の不滅の御旗を高く掲げ、金正恩同志の指導のもと、主体革命の最後の勝利のために奮闘し、前進しようではないか!」

この日、平壌市内には追悼を表す半旗が掲げられ、正午からは3分間、全国民が黙祷を捧げた。また、万寿台広場では、朝鮮人民軍の兵士たちが列を作り、金日成主席と金正日総書記の銅像に向かって献花した。

そんな中、北朝鮮を久方ぶりに訪れたというある実業家は、私に次のように述べた。

「華やかなのは市中心部の蒼光通りや栄光通りだけで、東平壌には巨大な貧民窟が広がっていた。真冬だというのに、通りには腐臭が立ちこめている。そして、地区の役場の職員たちが総出で、のたれ死にした遺体の処理をしていた。朝晩氷点下20度にもなる極寒の中、暖房もなく、食糧もなく、ついに首都・平壌まで、廃墟が広がり始めた。

そもそも金正恩が指導した2009年末の通貨改革の失敗で平壌市民への配給が不可能になり、平壌市の面積を4割削減して、人口を220万から180万に減らした。それでも配給できなくなったため、今年4月に、さらに市の面積を縮小し、人口を150万に減らした。今回さらにピンチになって、ついに100万まで減らそうとしているという噂が立っていた。

12月12日に、ナンバー2だった叔父の張成沢・党行政部長を処刑して丸一年が経ったが、金正恩はいまだに、張成沢に関係のあった幹部の粛清を続けている。その数は2000人とも3000人とも聞いた。張成沢の姉の夫である全英鎮・駐キューバ大使一家、兄の息子である張勇哲・駐マレーシア大使一家も、このほど処刑されたそうだ。朝鮮人民軍の幹部に対しても、相変わらず粛清が続いていると聞いた」

このように、いよいよ窮乏してきた北朝鮮は、来たる1月8日の金正恩32歳の誕生日にも、国民への「特別配給」ができない有り様だという。このまま経済困窮が続けば、朝鮮人民軍の「離反」も考えられる。

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