[アイランドリーグ]
鍵山誠CEO「世界進出でリーグと日本球界を変える!」

大きかった中日・又吉の活躍

 10年目のシーズンは節目にふさわしい1年になりました。年間優勝を果たした徳島は独立リーグ日本一をリーグ勢では4年ぶりに奪回。NPBドラフトでも寺田哲也(香川-東京ヤクルト4位)、入野貴大(徳島-東北楽天5位)、山本雅士(徳島-中日8位)と3人が本指名を受けました。このところ負け越しが続いていた秋のみやざきフェニックス・リーグでも6年ぶりに勝ち越しています。

 何より、ドラフト2位とリーグ史上最高順位で中日入りした又吉克樹がセ・リーグ2位の67試合に登板し、ブルペンの柱として活躍しました。リーグから育った選手が即戦力として使える。これを証明してくれたことは、今後のリーグにとって大きなプラス材料です。

 中日は独立リーグの選手を獲得したのが初めてだったため、地元の名古屋ではアイランドリーグをメディアでたくさん取り上げていただきました。一昨年、首位打者を獲得し、WBCで日本代表に選ばれた角中勝也(元高知、千葉ロッテ)に続き、四国以外の方にリーグの認知度をアップしてくれた点でも、彼の頑張りには感謝しています。

 昨季から新たに始めた高知のトライアウトリーグも、ここから入団したザック・コルビー(愛媛)、フレデリック・アンヴィ(高知)、首浦拓馬(香川)がチームの主力となりました。トライアウトリーグには21万円という決して安くない参加費を払ってくるだけに、選手たちのモチベーションは高いものがあります。最初は決して野球のレベルが高くなくても、意欲があれば場所を与えることで伸びる可能性がある。このことを発見できたのも大きな収穫です。

 今年もトライアウトリーグを実施して4選手が合格しました。この夏には米カリフォルニアのサマーリーグの球団と提携し、そこで活躍した選手にトライアウトリーグへ来てもらうという試みも始めました。さらに、このオフはBCリーグと合同で米サンディエゴとフロリダで海外トライアウトを開催し、アイランドリーグでは7名が指名を受けています。

6、7日のショーケースでは11か国・地域から選手、スカウト、関係者がやってきた。

 そして、この12月にはアジアの選手獲得においても新たな一歩を踏み出しました。シンガポールで主に15歳~18歳の若い選手たちを集めて開かれたショーケースの場に参加したのです。

 2日間にわたってアジア中からやってきた選手たちのプレーをMLBスカウトや米国の大学野球の関係者がチェックし、好素材を発掘していきます。リーグからは私と徳島の坂口裕昭球団代表、中島輝士監督の3名で選手を見た上で、主催者ともコミュニケーションをとってきました。

 実はこういったショーケースは各地で展開されています。米国では選手から参加費(シンガポールでのショーケースの場合、750米ドル)を徴収し、スカウトにアピールする機会をセッティングすることが完全にビジネスとして成り立っているのです。

 いきなり、MLBから誘いを受けることは難しくても、アイランドリーグに来てもらって実戦を重ねれば化ける選手は出てくるかもしれません。我々も、こうした世界の野球界の流れに乗って、多国籍な人材を四国に集め、リーグで優秀な選手に育ててNPB、MLBに送り出す。そういった道筋をつくっていきたいと思っています。