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2014年12月17日(水) 赤羽 雄二

経営改革を進める第6の鍵: 部下育成への意識づけとノウハウ共有---上司・部下の意識・行動改革

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「経営改革を進めるには7つの鍵を同時に開けること」( http://urx.nu/egky )という提案をさせていただいた。今回は「経営改革を進める第6の鍵: 部下育成への意識づけとノウハウ共有-上司・部下の意識・行動改革」について、くわしくご説明したい。

組織は社長から一社員まで、すべて「上司と部下」の組み合わせでできている。多くの部下にとって、直属上司が会社以上に大きな存在であり、行動を規定する。部下は、上司によって育ちもするし、苦しみもする。

経営改革に際しては、会社の新方針・新しい経営のあり方を社長からおろしていくため、それぞれの上司がそれぞれの部下にどのように伝え、どういう態度で発するかが決定的な差を生む。

部下育成に関する問題

筆者の仕事柄、多くの執行役員や部課長に接するが、部下育成に本気で取り組み、時間をかけている上司はごく少数だと感じている。皆、自分の仕事をやり遂げることや、自身の上司への報告、膨大な書類作成に神経を使い、部下の育成まで気が回っていないようだ。気持ちがないわけではないが、何しろ時間が足りない。できなければ、叱りつけはする。もちろん、「ああしろ、こうしろ」とは言っているが、うまく伝わっているか、わかってくれているかというと心もとない。「部下育成に最善を尽くしているか」と問われれば、「はい」とは言いづらい。

部下育成の時間を意識して取り、長所をきちんと褒め、成長課題を適切な形で伝え、一人ひとりの成長を最大限加速しようとする姿勢で部下育成に取り組むことは、ほとんどできていないのではないか。何かあったとしても行き当たりばったりだ。

「部下育成は上司の役割だ」と重々承知していても、仕事を次々に振る以外、具体的にどうすれば部下が育つのか、必ずしもよくわからない。見よう見まねと自身の体験しかない。難しすぎる仕事を与えればつぶれそうになり、ちょっとやさしいといい気になる。簡単な仕事も早々あるわけではない、ということで仕事の与え方ですら悩みが多い。

「申し訳ない」と少しは思うものの、「部下を手足として使っているかも知れない」と思う上司は多いだろう。「でも、自分自身もそういう感じだったし」という逃げもある。当然、管理職研修で基本を教えてもらったが、日々の仕事ではどうも消化しきれない。

本当は、部下を持つ部長同士、課長同士、部下育成のノウハウ、苦労を共有し、助言しあえばかなりの知恵がたまるが、お互いへの牽制、競争意識もあり、ほとんどおこなわれていない。

もちろん、例外的に素晴らしい上司がいる。仕事もよくできて尊敬を集め、部下にも手本を見せつつ、効果的な助言を折りに触れおこなっている。ただ、そのスキル、ノウハウが共有されず、会社全体で見たときには、上司・部下のばらつき、部下育成のばらつきが非常に大きいままになっている。

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