メディア・マスコミ
国家機密漏えいが重罪であっても、マスコミの姿勢如何で「知る権利」は守られる!
秘密保護法施行を伝える10日付の各紙朝刊

「刑罰の厳しさ」と「マスコミの信頼性」

国民に知らせるべき重要情報であるにもかかわらず、特定秘密に指定されている国家機密。それを公務員として手にしたら、国家機密の漏えいは重罪であると知っていてもマスコミにリークするだろうか。

ここでのポイントは大きく2点ある。一つは「国家機密漏えいでどれだけ厳しい刑罰を科されるのか」であり、もう一つは「マスコミをどの程度信頼していいのか」である。

現実問題としては、内部告発に踏み切る公務員は「刑罰の厳しさ」よりも「マスコミの信頼性」を気にするだろう。なぜなら、マスコミを百パーセント信頼できるのなら、内部告発者が誰であるのか権力側に特定されず、結果として刑罰を科される恐れもないからだ。

国家機密の漏えいに厳罰を科す特定秘密保護法が今月10日に施行された。すると、主要紙は同日付朝刊で一斉に「刑罰の厳しさ」に焦点を当てた。守秘義務を負う公務員が厳罰を恐れてマスコミの取材に応じなくなり、結果として国民の「知る権利」が侵害されるのではないか---こんな切り口で紙面を作ったのだ。

秘密法が「知る権利」を損なうのかどうかをめぐり、各紙の見解は割れている。朝日(西部本社版)は1面トップ記事に「安保機密 漏らすと厳罰」、解説記事に「知る権利侵害の恐れ」という見出しを掲げた。一方、読売(同)は正反対の立場。中面の解説記事で「知る権利」を取り上げ、見出しで「正当な取材妨げず」と伝えている。

ところが、「刑罰の厳しさ」に注目するばかりで「マスコミの信頼性」という視点に目をつぶっているという点では、朝日と読売を含め各紙の論調は一致している。

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