ドイツ
EUとロシアはいがみ合っている場合ではない!? ますます過熱するシリア難民問題の現状
難民が押し寄せるドイツ、コンテナを活用した収容所も設置されている 〔PHOTO〕gettyimages

20万人の難民に対する収容所が足りないドイツ

シリアとイラクの混乱で、今、ドイツに凄い数の難民が入ってきている。今年の1月から7月までだけでも9万7093人。去年の同時期と比べて62%増。12月までに、おそらく20万人に達するだろうと言われている。

現在入ってきている難民は、シリアやアフガニスタンなどから、命一つで逃れてきている人たちだ。アフリカから職を求めて不法に入国してきたボートピープルとは違って、審査後、すぐに送り返すことは不可能だ。だから、この20万人のうちの多くは、かなり長いあいだドイツに滞在することになると見られている。

難民の困窮は、誰の目にも明らかだ。気の毒だと皆が思っている。しかし、これだけ急に増えると、受け入れ側にも相当の負担がかかる。経済的な負担だけではなく、ロジスティックの難しさもある。

今、ドイツでは、どこもかしこも、難民を収容する施設を血眼で探し、あるいは、作っている。使われていない建物は、どんどん難民収容所に改装されていく。広い体育館のような場所に何百ものベッドが並べられる。工場のホールに、見渡す限りの2段ベッドが並んでいるところもある。あるいは、どこか町はずれの空き地に、延々とコンテナハウスや白いテントが連なっていたり・・・、それでも宿舎は恒常的に足りない。

しかも、難民の収容はベッドを並べれば済むというものではない。かなりの数のトイレやシャワーが必要だし、健康管理もなされなければならない。病人は医者に、子供は学校へ行かなくてはならない。もちろん、1日3度の食事も飲料水も要る。ゴミも大量に出る。

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