患者の97%に効果あり!「便カプセル」を飲んだら腸の病気が治った

2014年12月14日(日)
〔PHOTO〕gettyimages

薬が効かない腸の病気の治療に効果が期待できるとして、近年、ヒトの「便」が注目を集めている。

健康な人の便(通常は親族のもの)を浄化した後、カプセルに詰めて経口摂取したり、他の液体と混ぜて内視鏡や経鼻チューブで腸に注入したりする。その結果、健康な人の腸内細菌が患者の腸に届き、腸内環境が改善される。抗生物質は善玉菌まで死滅させるが、この治療法にはその心配がない。

米マサチューセッツ州に本社を置くセレス・ヘルス社は、自ら開発した「便カプセル」の臨床試験を行ったところ、下痢症状を繰り返すクロストリジウム・
ディフィシル感染症の患者の97%に効果があったという。

エル・ムンド(スペイン)ほか

また、ボストンには世界初の糞便バンク「オープン・バイオム」が登場。創設者でマサチューセッツ工科大学研究員であるマーク・スミスは「このバンクには130以上のサンプルがすぐに使える状態で保管されています」と話す。便のドナーは、検査を受けてHIVやC型肝炎などに感染していないことがわかると、1回提供するごとに40ドル(約4500円)の謝礼金をもらえる。また1週間に5回提供した場合は、追加で50ドルもらえる。

一方、オーストラリアのCIPAC社は、便の微生物をメタボリックシンドロームや自閉症の治療に活かす研究を行っているという。今、便の底力に世界中の期待がかかっているのだ。

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