大西洋 第2回
「立木先生とシマジさんの会話は、まるでいぶし銀の漫才を聞いているみたいでした」

撮影:立木義浩

第1回はこちらをご覧ください。

シマジ セオ、ネスプレッソを淹れてくれないか。

セオ 立木先生がいらっしゃるまで待ったほうがいいかと思いまして、お出ししないでいたんですが。

シマジ いつ現れるかわからないタッチャンを待っていることはない。新しい期間限定のカプセルを淹れてくれ。

セオ 承知しました。

シマジ 大西社長、このネスプレッソ・マシンと同じものが近々ご自宅に届きます。それが今回の謝礼なんです。

大西 嬉しいですね。そういえばこれよりさらに大きなネスプレッソ・マシンがうちのサロン・ド・シマジの店頭にありますよね。

シマジ そうです。ネスプレッソの前社長のレトレが、伊勢丹新宿店にやっと入れてもらえたと大喜びしていましたよ。

大西 シマジさんご愛用のものはなんでも置かせていただいております。いつだったかレトレ社長に聞いたんですが、お二人はとても親しい間柄だそうですね。

シマジ そうですよ。レトレからナンパされて親しくなったんです。ここにも何度もやってきてシングルモルトと葉巻を愉しんでいました。彼は超インテリでシュテファン・ツヴァイクも愛読していました。

これはレトレに聞いてわかったことですが、オーストリア人であるツヴァイクはおおかたの作品をドイツ語で書く一方、フランスものの伝記、例えばフーシェやマリー・アントワネットなどはフランス語で書いていたそうです。だからレトレはフーシェをフランス語で読んだといっていました。

大西 たしかにヨーロッパでは3ヵ国語くらい操れる人が大勢いますからね。