与野党はなぜ議論しないのか?
失われた「集団的自衛権」の論点

「アベノミクス信認」が焦点だが、もちろん集団的自衛権問題も重要なテーマ photo Getty Images

今回の総選挙は安倍晋三政権が進めるアベノミクスを信認するかどうか、が大きな焦点になっている。

日本の安全保障の本当の姿を前提に議論していない

だが、実は外交防衛・安全保障政策もそれに劣らず重要なテーマだ。政治の目的は「平和と繁栄の確保」である。繁栄の前提が平和である点を踏まえれば、むしろ、外交安保のほうがずっと重要と言ってもいい。

外交安保政策をめぐる最大の争点は、言うまでもなく集団的自衛権問題である。先の閣議決定をめぐって与野党の間で険しい対立があり、マスコミも賛成と反対に分かれて連日、大々的に報道した。

だが、それで問題点が明らかになったかといえば、私はまだ全然、集団的自衛権の核心に迫っていないと思う。これまでも何度かコラム(たとえば、こちら)で触れてきたが、選挙戦が始まっても、与野党やマスコミが日本の安全保障について本当の姿を前提に議論しているとは思えない。

そこで総選挙がいい機会だから、あらためて基本の論点を書いておきたい。

一言で言えば、それは「米軍基地は何のためにあるのか」という問題である。多くの日本人は「米軍基地は日本を守るためにある」と思っている。はっきり言って、それは間違いだ。たとえば、沖縄の基地は日本を守るためにあるのか。そうではない。日本とともに極東地域を守るためである。

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