地産地消と地域の学校支援を組み合わせた「三方よし」のプラットフォーム「FarmRaiser」
ローカルフードを活用した学校ファンドレイジングプラットフォームFarmRaiser

地域をつなぐ新たなファンドレイジングの形

米国の学校では、教育設備の拡充や学校行事の運営などに必要な費用を補うべく、定期的にファンドレイジング(資金集め)が実施され、多くの生徒やその保護者がこれに参加してきました。全国教育統計センター(National Center of Education Statistics)の調査結果によると、K-12(幼稚園から高等学校までの初等中等教育)に在学する子どもの保護者のうち58%が、何らかのファンドレイジングに参加していることが明らかになっています。

その代表的なものが、生徒が“売り子”となり、親戚や近隣住民らに商品やカタログギフトを販売する手法です。収益の一部が学校に配分される仕組みとなっているため、快く購入に応じる人も少なくありませんが、商品ラインナップは、ありきたりの食器類や雑貨、冷凍食品、スナック菓子、チョコレート、キャンディなどのジャンクフードに限られ、購入者にとって魅力あるものとは言いがたいのが現状です。

そこで、小学校に通う二児の父親でもあるマーク・アボット(Mark Abbott)氏は、学校を中心にローカルビジネスと地域コミュニティをつなぐ新たなファンドレイジングの形態として、2013年、米ミシガン州で「FarmRaiser(ファームレイザー)」を創設しました。

FarmRaiserでは、地元農家が収穫した青果物や職人の手でつくられた加工食品などのローカルフードを、学校のファンドレイジングで販売します。従来のファンドレイジングと同様、収益の一部が学校に配分される一方、地域の住民たちは、ファンドレイジングに応じることで、地元の新鮮で美味しい食材を得ることができ、これによって、農家や加工業者ら地域の事業者をも支える仕組みとなっているのが特徴です。“売り子”である子どもたちにとっても、「地元でどのような野菜や果物が栽培され、どんな商品として加工されているのか」を知る機会となり、食育の観点からも一定の効果が期待されています。

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