[アイランドリーグ]
ヤクルト4位・寺田哲也、大器晩成の右腕へ

~ドラフト指名選手紹介Vol.1~

 節目の10シーズン目を終えた四国アイランドリーグPlusから、今年は4選手が10月のドラフト会議で指名を受け、NPB行きの夢を叶えた。東京ヤクルト4位の寺田哲也(香川)と、東北楽天5位の入野貴大、中日8位の山本雅士(ともに徳島)、巨人育成1位の篠原慎平(香川)である。NPBでのさらなる飛躍が望まれる指名選手のアイランドリーグでの成長ぶりを紹介する。

27歳、ラストチャンスをモノに

担当の岡林洋一スカウトは「制球力も良く、完成度も高い」と評価する。

 今年のドラフト会議でヤクルトは育成含め8選手を指名した。うち投手は6名。真中満新監督が「いいピッチャーがたくさん欲しい」と要望した通り、ピッチングスタッフの充実に重点を置いたラインアップとなった。「年齢はいっていても、すぐに1軍で使える選手を」と指揮官が会議後に語ったように、その中には27歳の右腕も含まれている。4位指名を受けた四国アイランドリーグPlus・香川の寺田である。

 1年前、寺田はBCリーグ・新潟で15勝2敗、防御率1.35で2年連続最多勝、最優秀防御率と、おおよそ考えられる最高の成績を残していた。しかし、ドラフト会議で名前はどこからも呼ばれなかった。NPB入りの夢を諦め、現役生活にピリオドを打つつもりだった。

「ただ、最後の悪あがきで新潟でのボストン・レッドソックスのトライアウトを受けたんです。その練習をするうちに、今年よりも来年は、もっといいボールが放れるかもしれないと感じました」

 もう1年だけ――ラストチャンスの場に選んだのがアイランドリーグの香川だ。香川は年間優勝5回、独立リーグ日本一3度を誇る独立リーグの雄。ドラフト実績も抜群で、ヤクルトの三輪正義やDeNAの西森将司ら17名をNPBに送り込んでいる。昨年のドラフトで中日から2位指名を受けた又吉克樹はセ・リーグ2位の67試合に登板し、ブルペンに欠かせない存在となった。

 新天地で勝負をかけるべく、寺田はオフに地元の栃木で高校(作新学院)の先輩である千葉ロッテの岡田幸文、福岡ソフトバンクの細川亨、北海道日本ハムの赤田将吾らと自主トレを実施。弱かった体幹強化にも取り組み、今季に臨んだ。