坂井直樹「デザインのたくらみ」

アメリカ発、「極小化する家」にみる豊かさの定義

2014年12月01日(月) 坂井 直樹
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「所有する=豊か」を疑い始めた現代人

今、「シンプルライフ」という潮流が着実に世界に浸透しつつある。大量生産・大消費社会への反発として、できるだけ不必要なモノを持たず、必要最低限の生き方をする。地球資源が限界を向かえた21世紀にあって、環境にフィットしたライフスタイルが求められているのだ。

「食」であれば、ファストフードであふれ返っていた欧米で「シンプルで栄養バランスの良い日本食」が注目されている。「衣」であれば、「断捨離」*1などの影響もあり、最低限の枚数しか持たなくなった人も少なくない。DIYの可能性も高まる中、「所有する豊かさ」は衰え、不必要なものは「捨てる」、もしくは必要なものを「創っていく」スタイルへと変化しつつある。

そんな中、住環境にも同様の変化が起きてきている。「タイニーハウス」というムーブメントは、リーマン・ショック後のアメリカで、大量生産・大量消費社会に対するカウンターカルチャーとして勃興した住環境に関する新潮流だ。

*1) ヨガの行法「断行(だんぎょう)」、「捨行(しゃぎょう)」、「離行(りぎょう)」を応用した考え方。「断=入ってくる要らない物を断つ、捨=家にずっとある要らない物を捨てる、離=物への執着から離れる」
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