「文章力は、伝達力の基本」
【第9回】あなたの文章がまとまらない理由

〔PHOTO〕gettyimages

【第8回】はこちらをご覧ください。

文章をわかりやすくする秘訣は2つです。

1.最終結論を1つにする
2.最終結論を関係ない要素を書かない

これさえ守れば、かなり分かりやすい文章が書けるようになります。

ただ、この2つを徹底することができないこともままあります。さらに、「この2つを徹底すること」自体が難しく感じられることもあります。もしかすると、それはこんなことが原因かもしれません。

ただ書きたいだけ

文章がまとまらない一番の理由は、「闇雲に、ただ書きたいだけの要素を並べてしまうから」です。「ただ書きたいだけ」の内容を書いてしまうから、まとまらないのです。

こう書くと、誰もが否定したくなります。ところが、「ただ書きたいだけ」「自分が知っていることを並べたいだけ」の文章が実際に多くあります。

「いろいろなことを知っている人」と認められたいという気持ちで書いている人もいます。しかし、それによって「文章が下手な人」と見られてしまうことになります。

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【新商品の販売推移に関する報告書】

1.売上好調の要因
今年4月に発売した新商品は、計画に比べて200%と、好調な売上を維持しています。今回の新商品がヒットした理由は、販売チャネルの見直しと、クライアントA社への売り込みに成功したことがポイントと考えます。このA社の決済者は以前は○×取締役でした。この方は比較的「前例」を重んじる方で、これまでの付き合いを大事にされる方でした。

しかし今回から○○専務に決済者が変わりました。○○課長は、非常に論理的で本質的な判断をする方です。わたしは、先日の業界新聞でA社のポストが変更になることを知り、事前に「決済者が変わる」という情報をつかんでいました。そのため、提案書を「○○専務向け」に書きなおし、受注できたのです。

2.今後の追加販売戦略
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この方は、新商品がヒットした理由として

・販売チャネルの見直し
・クライアントA社の獲得

を挙げています。

ところが、その後は、「販売チャネル」の見直しには一切触れず、いかにして自分がA社を獲得できたかに終始しています。

たしかに決め手は、「決済者が変更され、新しい決済者が気に入るような提案書を書いたこと」かもしれません。しかしそのような個別の細かすぎる事情を報告書にまとめると、主旨がぼやけてしまいます。

「業界誌を事前に読むことが成功のポイントだった、ということ?」と主旨を勘違いされてしまうこともあるでしょう。仮に「業界誌も含めた事前の調査がヒットのポイント」だったとしたら、「ヒットした理由」として、まずそれを挙げるべきです。

自分の成果を認めてもらいたい、事前に行った努力を評価してもらいたいという気持ちは分かります。しかし、言いたいことがブレてしまうのであれば、それを報告書に盛り込むべきではありません。

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