【ギャンブル依存症のリアル】「まるで覚せい剤のよう…」どっぷりハマった夫婦の実話

いかにして"どん底"から這い上がったのか
田中 紀子

LINEで繋がる仲間たちと依存症打開へ

こうした状況をどうにかして打開したいと思い、2014年2月、一般社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」を設立しました。この10月には7党の国会議員を招いて「カジノ導入とギャンブル依存症対策を考えるシンポジウム」を開催し、国内外のメディアに大きく報じてもらいました。また、10代向けの啓発教材の制作費を集めるためにクラウドファンディングを始めました(http://shootingstar.jp/projects/1385 ※12月14日まで)。

この会は、もともと家族にギャンブラーを持つ仲間同士の連携から生まれた団体で、これまでは相談に来られた方に対して個別にフォローする形で細々と続けてきた支援を、もう少し積極的に啓発活動を行い、「必要な対策を社会に対して訴えていこう!」という発想のもとに生まれたものです。

LINEをはじめとしたSNSの発達にも助けられました。社会に対して後ろめたく恥ずかしい感情を抱いていた私たちが、どこにいても、時間的物理的な制約を乗り越えて立ち上がり、はつらつと活動できるようになったのは、仲間と繋がりやすい時代になったからです。

早期発見、早期治療のために何をすれば良いのか? ギャンブル依存症からの回復プロセスはどういうものなのか? 予防のために何ができるのか?

次回は、私たち「考える会」の活動を通じて見出した解決策をご紹介します。そして、私たち夫婦がどのように立ち直り、本当の幸せをつかむことが出来たのかを、併せて書いてみたいと思います。

〈後編はこちら

田中紀子 (たなか・のりこ)
一般社団法人「ギャンブル依存症を考える会」代表。祖父、父につづく「3代目ギャンブラー」。夫とともにギャンブル依存症から立ち直った経験を多くの人に伝えようと、5年前からカウンセリング活動を開始。依存症患者の家族からの相談件数は300件以上に上る。国会でのカジノ法案審議を機に、朝日新聞の「ひと」(14年9月19日朝刊)で紹介されるなど、その活動がメディアでも注目されている。