政治政策 経済・財政
アベノミクス失敗の本当の理由は
「第2の矢」=バラマキのミスだ

「私たちが進めてきた経済政策を前に進めていくべきか、この政策が間違っているのか、そのことをしっかり訴えていこう」--。先週金曜日(11月21日)、衆議院の本会議で解散・総選挙が宣言されたことを受けて、安倍晋三首相は自民党本部で所属議員たちにこう呼びかけたという。

だが、ちょっと待ってほしい。自民、公明、民社3党の合意に基づき法律で決まっていた消費増税の来秋実施を「経済が悪いから」と言って反故にする一方で、すでに2年間も続けてきた自身の経済政策アベノミクスは「成果をあげており、続けるべきだ」というのは、論理的におかしくないだろうか。

そんな疑問を踏まえて、今回はアベノミクスの「3本の矢」を改めて検証しておきたい。失敗の本当の理由を探る試みと考えていただいても結構だ。特に怪しいのは「第2の矢」(機動的な財政政策)である。

アベノミクスは失敗に終わった

グラフ1「2期連続のマイナス成長」

まず、前提となる経済だ。

内閣府の先週月曜日(11月17日)の発表によると、今年7~9月期の実質GDP(国内総生産、季節調整済み)の伸び率(第1次速報値)は前期比でマイナス1.6%にとどまった。これはプラス成長への回復を見込んでいたエコノミストたちの期待を裏切るショッキングな結果だ。

添付したグラフ1を見れば明らかだが、世界経済がリーマンショック後の落ち込みの増幅に揺れた2009年1~3月期(マイナス15%)以来の大幅な減速となった今年4~6月に続く、2期連続のマイナス成長でもある。

これを逆手にとって、選挙向けのお手柄として演出しようとしているのが、安倍政権の消費増税の先送りと、その是非を国民に問うことを「総選挙の大義」とした今回の解散・総選挙だ。