消費増税見送り&総選挙実施で、
年末までの為替相場はどう変わるか

photo Getty Images

年内に総選挙が実施されることが確実になる中、為替相場ではドル・円は118円台にまで上昇し、円安基調が続いている。株式市場も一時、日経平均株価が17,500円台を回復するなど、主要金融市場は総じて堅調な動きが広がっている。

総選挙の目的は消費税率引き上げ延期にある。消費税率の引き上げは、消費の減退、成長率の下押し圧力になる。日本経済は、その下押し圧力に耐えられるか否か。景気の現状を見ると判断が難しいところだ。

そのため、安倍総理は2015年10月の消費税率10%への引き上げを先送りし、有権者に自民党に対する信を問おうとしている。なぜ総選挙の観測を受けて円が売られるのか。それは、政府が増税よりもデフレ脱却を最優先で進める、という期待を反映しているといえる。

突然の衆院選挙でなぜ円安になるのか

デフレの経済状況下では、物価上昇率がマイナスなため名目金利よりも実質金利が高くなる。実質ベ―スの金利が高いことは、わが国の企業経営、個人消費にとって大きな負担になる。それは経済全体にとって好ましいことではない。

2011年まで、為替市場で円が買い進められたのも、経常収支の黒字に加え、円の実質金利が高い為、投資家にとって円の保有動機が高かったことも一因だ。ということは、わが国経済がデフレから脱却すると、円が売られやすいことになる。

消費税率引き上げが延期され、日銀政策に対する期待が盛り上がると、わが国の期待インフレ率が上昇するとの見方も強まるだろう。インフレになると、基本的に通貨価値は下落することになる。それは、中長期的に円を押し下げる効果を持つはずだ。

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