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生きるか、死ぬか。この戦いを制した者が日本を制する セブン-イレブ ンvs.アマゾン 流通大戦争——「黒船」を日本から放逐せよ!

ついにこの時がやって来た。「ネットとリアル店舗の融合」を掲げる流通の巨人セブン&アイHDと通販サイト世界最大のアマゾンが激突。今、それぞれの信念を賭けた戦いの幕が切って落とされる。

社長が「決意表明」

「セブン&アイHDが打ち出したオムニチャネル戦略で、日本の流通業界は未曽有の戦争状態に突入するはずです。破竹の勢いで世界中を席巻しているアマゾンに、セブン-イレブンが正面切って戦いを挑もうとしているのです」(全国紙経済部記者)

巨大流通企業セブン&アイHDとネット通販世界最大手のアマゾン。いま両社の間で、日本人の生活そのものを変えてしまいかねない流通大戦争が勃発しようとしている。

「オムニチャネル」とは、「全て」を意味する接頭辞「オムニ」と、「経路」を指す「チャネル」を掛け合わせた言葉だ。セブン&アイHDが展開しようとしているオムニチャネル戦略とは、同社のグループ会社すべての販売経路を一元化し、商品を顧客に提供するサービスのことを言う。

「オムニチャネルが構築できれば、セブン-イレブンをはじめとしたグループの各店舗で、セブン&アイHDの商品を受け取ることができるようになります。

例えばスーパーや百貨店が自宅から離れているお客さんは、近所のセブン-イレブンに行けばグループ各社の商品を注文できる。その際、注文の仕方が分からない方に対しては、店員が相談に乗ることもできるようになります」(元セブン-イレブン・ジャパン社員で、法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科教授の並木雄二氏)

セブン&アイHDの鈴木敏文会長は、昨年11月の40周年式典で「オムニチャネル戦略」を展開していくと宣言。この事業を「第2の創業」と位置付け、サービス構築のために5年間で1000億円を投資する計画だと発表した。同社は「現在NTTデータやNEC、三井物産、グーグルなど外部の各企業と情報交換をし、顧客データの一元化を進めている」(セブン&アイHD元幹部)という。

セブン&アイHD代表取締役社長兼COOの村田紀敏氏も、本誌の取材に対してこう語り、強い意気込みを覗かせた。

「オムニチャネルは、いまや全社を挙げての取り組みとなっています。10月号の社内報にも、今後オムニチャネルでどのようなサービスをお客様に提供できるのか、10ページにわたって書いてあります。全社員に『これからのセブン&アイ』を理解してもらい、一丸となってオムニチャネル成功に向かっています。

大事なのはお客様が何を望んでいるのか。お客様側に立った発想で、小売りである我々がそのニーズに対応する、ということです」

このオムニチャネルでは、顧客は実店舗だけでなく、インターネットからも商品を注文することができる。さらにセブン&アイHDは10月29日、来年中にグループの百貨店、スーパーなどで注文した商品を、セブン-イレブンで受け取れるサービスを開始すると発表した。