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サンゴ密漁 中国人の本音は「日本人も獲ればいいのに」他人の海を荒らし放題環境破壊なんて気にしない

太平の眠りを覚ます密漁船—北京APECの直前に中国から押し寄せた物騒な船団は何を意味するのか。サンゴ資源を蹂躙する中国人の深層心理に迫った。中国のアコギな要求は日中首脳会談にも及んだ。

「サンゴ成金」が続出

「中華民族の偉大なる復興という『中国夢』(チャイニーズ・ドリーム)を実現するのだ!」

11月10日、11日に北京で、APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が開催される。安倍晋三首相、オバマ大統領、プーチン大統領、朴槿恵大統領……。21ヵ国・地域の指導者が、北京に一堂に会して行われる、中国の今年最大の国際イベントだ。

ホスト役の習近平主席は、APEC開催前から連日、政権のスローガンである冒頭のような「中国夢」を連発して、国民を鼓舞してきた。

だが、中国でいま話題を呼んでいるのは、習近平主席が唱える「中華民族の偉大なる復興という中国夢」ではなくて、別の夢だ。北京在住ジャーナリストの李大音氏が語る。

「それは、『珊瑚暴富夢』という夢です。特に福建省と浙江省では、省民たちが夢中になって追いかけています」

珊瑚暴富夢—聞き慣れない名称だが、日本語に直訳すれば「サンゴ成金への夢」である。

「中国では、1980年代から'90年代にかけて、改革開放政策の先がけとなったこの地域で、『万元戸』『暴発戸』などと呼ばれる成金が続出しました。当時は『蛇頭』と呼ばれる日本への密航グループが暗躍し、日本へ密入国することで成金になりました。それが、いままた日本のおかげで、にわか成金が続々と生まれているのです」(李氏)

福建省や浙江省の人々が、日本の海域に繰り出して、赤サンゴを密漁することで一攫千金を果たすという現象が起こっているのである。

実際、今年の9月以降、100隻、200隻という中国漁船が、まるでイナゴの大群のように小笠原諸島などの日本の領海や接続海域に次々と侵入。島民や漁民を脅かしているのは、周知の通りだ。あれほど大挙して押し寄せて来れば、もはや「密漁」と呼ぶレベルではない。

小笠原村役場総務課の杉本重治氏が嘆いて言う。

「今回の中国船による各種の妨害やプレッシャーに、島全体が悩んでいます。まず第一に、小笠原諸島の貴重な天然資源が、無造作にどんどん破壊されています。

また、漁場が荒廃し、漁民たちは大迷惑です。さらにダイビングなどの観光にも、大きな影響が出始めています。海上保安庁に警備の強化をお願いしているところです」

だが、泥棒していく中国側は、まるで悪びれる様子もない。

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