干場の究極ワードローブ! キーワードは"エコラグ"
第13回 ギャップのスウェットパーカ

ギャップのスウェットパーカ

数々の男性誌に携わりながら、編集者として、ファッションディレクターとして、さまざまなアイテムを見てきた編集長の干場義雅が、40代の男性のライフスタイルを豊かにする厳選したワードローブをご紹介。腕時計や靴・鞄、スーツのように長い年月使えるものは減価償却できるので高額でも良い、しかし白シャツや白い無地のTシャツのように常に白いまま着たい消耗品は、高額なものよりコストパフォーマンスを重視した方が経済的だと言います。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」「移り変わる流行よりも普遍的で美しいものを」。干場が掲げる哲学を突き詰めていくと……、ブルース・リーが提唱した無駄を排した最短の動き(エコノミック・モーション)で相手を倒すジークンドーのように、経済的かつ無駄のない、シンプルで美しいスタイルが浮かび上がってきます。足ることを知れば、自ずと本質的なワードローブが揃うのです。第12回はコチラ

細部にこだわりながらも、オーセンティックに仕上げられたギャップのスウェットパーカ

普段、スーツを着る機会の多い男性にとって、休日に何を着るかは案外悩む方も多いと思いのではないでしょうか? 何を着てもそれなりに見えた若い頃と違い、40代になると顔や体型も変わってくるので、当然、流行のカジュアルな洋服を着ても、顔がついていかなくなり、本人は気づいていなくても若作りしているように見えてしまうことも多いのです。

そこで、フォルツァスタイルでは、ひとつの指標とでも言うべきスタイルをご提案したいと思います。それが今の時代にアップデートさせたスタンダードスタイル。いわば、昔からある普遍的なアイテムを、きちんと自分の体型に合わせて着よう! というスタイルです。もっとわかりやすく言えば、色落ちの良いブルージーンズに白いTシャツを基本として、自分にフィットしたサイズ感で着こなす。

ある意味、若いときより経験値も増え、知性もあり、中身ができている40代だからこそ、余計な小細工はせず、中身にフォーカスがあたるよう、シンプルにベーシックなアイテムが似合うような男性になろう! ということ。例えば、白州次郎さんのように……。

ということで、今回お勧めしたいベーシックアイテムがスウェットパーカ。若い時からさまざまなスウェットに袖を通してきましたが、いざ大人が着るとなった場合、なかなか適当なスウェットパーカって見つけにくいんですよね。アメリカのスウェットを代表するチャンピオンのリバースウィーブでももちろん良いのですが、オンスが高く肉厚なので購入当初は若干ゴワゴワする印象もありますし。

そこで1着目に購入するなら、適度なオンスで着心地が軽く、最初から洗いがかけてあり肌に馴染むスウェット、なかでもお勧めはギャップのスウェットパーカです。定番を絵に描いたような作りでありながら、シルエットも細身で、袖も少し長め。適度にモダンさを取り入れて、絶妙にアップデートされている割には価格が6,900円とお手頃ですから、非常に理想的なのです。

ギャップがリリースするアイテムの中には、さまざまなデザインが施されたり、ディテールに凝ったものもありますが、そちらには手を出さず、できるだけ削ぎ落とされたシンプルかつベーシックな定番を買って、サラッと普通に着こなすのがベター。

スウェットパーカというと、映画『ロッキー』でシルベスタ・スタローンが演じたボクサーの格好良さが指標になりますが、プルオーバータイプだと、気温の変化などで脱ぎ着をする際にセットした髪が崩れてしまいますから、ジップアップの方が重宝します。こういった手頃な定番とラグジュアリーなアイテムをミックスして、サラッと着こなすのも”エコラグ”の醍醐味。ぜひ、ワードローブに加えてみてはいかがでしょうか?

Photo:Yasuhisa Takenouchi
Text:FORZA STYLE

エコラグ-Hoshipedia
「エコラグ」とは、エコノミック・ラグジュアリーの略。economic luxury。極めて経済的だが、上質さやエレガンスは失わないスタイルの意味。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」という干場の哲学により生まれた造語。腕時計や靴・鞄、スーツのように長い年月使えるものは高額でも、白シャツや白無地のTシャツのように常に白いまま清潔に着たい消耗品は、高額なものよりもコストパフォーマンスを重視するというスタイル。パテック・フィリップの腕時計やジョン・ロブの靴と、カミチャニスタやデッコーロの白シャツ、GAPの白無地のTシャツは干場にとっては同じ。一点豪華主義とも違う。干場が敬愛するブルース・リー先生が提唱した無駄を排した最短の動き(エコノミック モーション)で相手を倒すジークンドーのように、経済的で盛り過ぎない、かつ無駄のないシンプルで上質なスタイルを指す。

干場義雅
FORZA STYLE編集長

数々の男性誌に携わりながら、編集者として、ファッションディレクターとして活動。2010年に独立後は、新聞、テレビ、雑誌、ラジオなどメディアの枠を超えて多方面で活躍中。