賢者の知恵
2014年11月23日(日) 週刊現代

これが30万人の「医療ビッグデータ」がはじき出した
「がん」の「5年生存率」ナマ数値だ

部位別・男女別・ステージ別で公開!

週刊現代
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ワースト1は「膵臓がん・男・ステージⅣ」の1.2%「肺がん・男・ステージⅣ」3.8%「胃がん・女・ステージⅠ」97.0%……

これまで、患者が知りたくても知り得なかった情報が、「医療ビッグデータ」を解析することで明らかになった。医者が決して教えてくれなかった「真実」の数値を、すべて公開する。

ついにわかった「本当の確率」

「さようなら、親愛なるすべての友人たちと愛する家族のみんな。今日、私は尊厳死を選びます」

11月1日、29歳の米国人女性がフェイスブックでこんなメッセージを残して命を絶った。医師から処方された薬を飲み、家族に見守られながら安らかに息を引き取ったという。この女性、ブリタニー・メイナードさんは、悪性の脳腫瘍を患い、今年4月に余命半年を宣告されていた。インターネット上に「11月1日に死にます」と話すインタビューを発表したことで、世界中で話題となっていたが、その宣言どおり「安楽死」を遂げたのだ。

医師による自殺幇助ではないのか—など、安楽死に対する意見はさまざまある。日本で安楽死は認められていないが、これほど議論を呼んだのは、「自ら死を選ぶ権利」の是非のほかにもう一つ大きなテーマがある。「患者は、自らの本当の病状を知るべきなのか」ということだ。

日本では、がん患者が自分の「本当の」病状や予後を知りたいと思ってもそれを知る術がない。医者は病名こそ伝えるようにはなったが、いまだに患者に「真実」を包み隠さず告げることはタブー視されているからだ。

東京大学医学部附属病院放射線科准教授の中川恵一医師はこう話す。

「私が医者になった30年ほど前までは、患者さんにがんの告知はしていませんでした。肺がんの場合は、『肺にカビが生える肺真菌症という病気です』と言い、胃がんの場合は『胃潰瘍です』と言っていたんです。

今では病名や病状はきちんと伝えるようになっていますが、それでも、医師が進んで患者さんに余命や生存率を告げることは、日常的とは言えません」

がんを告知する際に医師が患者に伝えるのは、主に、どの臓器にどんながんが見つかって、ステージ(進行度)はどれほどか、どんな治療法があるのか、という点だ。患者が自ら訊かない限り、冒頭のブリタニーさんのように自分があとどれくらい生きられるのかを知ることはできない。

がんの予後を知る一つの目安として、診断から5年後に生きていられる確率を示す「5年生存率」という指標はこれまでにもあった。だが、本ページからの表に示した『がん「5年生存率」全データ』は、従来のものとはまったく異なる数値だ。

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