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親にはわからない「40代のひきこもり」の子どもが考えていること

ひろゆきが彼らの盲点を突く

ひろゆきこと西村博之氏と、『大人のひきこもり――本当は「外に出る理由」を探している人たち』(講談社現代新書)を先ごろ上梓した池上正樹氏による対談の後篇。

「ひきこもるようになったのも、お前の育て方が悪いんだ」――ひきこもる子どもから“逆襲”された時、親はどう対処すればいいのか。ひきこもり当事者の多くが気にする「履歴書の空白」を解決する方法はあるのか。外に出たい、人の役に立ちたい、働きたい。でも、どうすればいいのか……と思い悩んでいる人たちに贈る、まずは社会と接点を持つためのヒントとは。

〈前篇はこちら

スキルを磨けば問題ない

池上 よく行政や全国各地のひきこもり家族会の講演会に呼ばれるんですけど、そこで必ず聞かれるのが、うちの子どもが――子どもといっても30代、40代なのですが――「ずっとネットをやっている。どうすればやめてくれるでしょうか」という質問なんです。

「親としては辞めさせたい。でもいくら辞めろといっても辞めてくれない」と。

ひろゆき 何をしているのかにもよるんじゃないですかね。ネット上のものをひたすら見ているだけで、単に消費しているだけだとすると、テレビを見続けているのと一緒で、あんまり意味がないです。

 

でも、その中でまあゲームでもいいですし、プログラムとか歌を作ってみるとか絵をかくとかでもいいんですけど、何らかのスキルが伴うことをやっているんだとしたら、それはスキルとして伸びていく可能性があるので、そこを閉じちゃうのはもったいないと思いますよね。

池上 そこに何か、もしかすると答えというかチャンスがあるかもしれないですからね。

ひろゆき (「ずっとネットをやっている」と言っても)彼があるいは彼女がスキルを磨く何かをやっているかもしれないじゃないですか。

池上 そういう見方ができるかどうか、なんですね。親から質問されて私が答えているのが、否定しても意味がないので「とことんやらせるしかないんじゃないですか」ということなんですけど。

ひろゆき ただ、(繰り返しになるけど)本当にネット上のゲームをただ消費しているだけですと、何もその人の中には価値が残らないので、それはどうにかすればいいんですけど。

池上 何をやっているか、それを見極めることが大事になってきますね。

ひろゆき氏

ひろゆき 仮にゲームをすげえやっているだけでも、ゲームの紹介するページを作っていて、それで広告が入って大儲け、という人もいっぱいいるので。だから、ゲームが好きっていうだけでも食えちゃうんですよ。

池上 そのへんの技術を磨けば、うまくこう大化けして、実際に生活できちゃう可能性があるわけですね。

ひろゆき ずっとネットをやり続けるって、ある種の集中力があるわけじゃないですか。そういう意味では、何にもない人よりも早いと思うんです。

池上 ああ、そうか。集中力を評価するわけですか。そういう見立てはなかなかできないですよね、親たちは。

ひろゆき まあ、なにやっているかわからないとなっちゃうと、そうなりがちですけどね。

池上 ひきこもっている原因がそこにあるっていう可能性もあるわけですね。親子でコミュニケーションがないから、子どもが何をしているかわからない。見るとだいたいネットをやっている、ということになっているんです。

ひろゆき 半日ぐらい後ろで何やっているか、見てみればいいんじゃないですかね。

昼夜逆転も考え方しだい

池上 あと、「昼夜逆転を治したいのですが」という質問もよく受けます。

ひろゆき (僕は)昼夜逆転を治さないまま、はや37(歳)になっちゃっていますからね。何の問題も感じないのですが笑

得なところとしては時差ボケにならないんですよ。基本、昼夜逆転しているので、海外に行くと逆に日本の時間とちょうど合ったりしているので、全然困らないんです。