毎日フォーラム~毎日新聞社

拡充するコミュニティーバス
全国7割の自治体で導入 交通過疎を埋める貴重な足[地域交通]

2014年11月16日(日) 毎日フォーラム
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7月から本格運行を始めた佐賀県基山町のコミュニティーバス1号車=同町提供

交通の空白・過疎を解消するためにコミュニティーバスが本格登場して約20年。自治体が主体となって運行する公共交通の形態は年々増えており、現在は全国の7割、約1200市区町村が導入している。多くは小型バスで安い均一運賃で走り、住民の貴重な交通手段になっている。半面、財政負担も大きく、運賃値上げなどを余儀なくされる路線もある。過疎化と高齢化が進む中で、地域の公共交通手段としてのコミュニティーバスへの期待はますます高まっている。

コミュニティーバスについては、道路運送法など法律上での定義はないが、民間会社や自治体が直接運行するのではなく、地域住民の交通を確保するために自治体や地域住民団体が主体になって計画し、民間バス会社などに委託して定期運行させているものが一般的になっている。

開設にあたっては乗車定員11人以上のバスを使う場合、市区町村が中心になり住民、バス運行会社、国土交通省地方運輸局長・支局長らで組織する地域公共交通会議で、地域のニーズにあった運送サービスの運行形態などについて協議する。乗車定員10人以下で路線定期運行するワゴンタクシーや、予約制で区域運行するデマンド型もコミュニティーバスと呼ばれることがある。

実際には、撤退した民間の路線バスの代替交通や、駅から遠かったり、細い路地が続く住宅地など一般のバスでは採算が合わない地域での公共交通として導入されるものが多い。また、高齢者が多く住む地域から大病院や、公共施設、ショッピングモール、大きなスーパーマーケットなどへ結ぶなどの利便をはかる路線もみられる。

自治体が民間バス会社に運行委託した例は、1980年に東京都武蔵村山市がマイクロバスを購入して立川バスに委託した市内循環バスなどが先駆的にあるが、本格的なコミュニティーバスとしては95年11月に武蔵野市が開始した「ムーバス」が最初と言われている。

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