話題の書『人口激減』著者・毛受敏浩氏が語る
「人口激減国家・日本は移民を受け入れるしかない」

少子高齢化による労働力不足が顕在化し始めた。

とくに日本人があまり働きたがらない建設現場や外食店の深夜勤務などは深刻な人手不足に直面している。安倍晋三首相は「いわゆる移民政策はとらない」とする一方で、外国人技能実習制度の拡充や、国家戦略特区での外国人労働者の受け入れ拡大などに踏み出そうとしている。

日本は移民にどう向かい合うべきなのか。

『人口激減――移民は日本に必要である』(新潮新書)の著者である毛受(めんじゅ)敏浩氏に聞いた。(聞き手はジャーナリスト 磯山友幸)

その場しのぎの「外国人技能実習制度」拡充

毛受敏浩・日本国際交流センター執行理事

---安倍晋三内閣は外国人技能実習制度の期限を、現行の3年間から建設業などに限って最大5年間に拡大する方針を決めました。さらに介護分野などにも拡大していく議論が進んでいます。少子高齢化で急速に深刻化する人手不足への対応が背景にあります。こうした実習制度の拡充についてどう考えますか。

毛受 技能実習制度はいくつかの点で問題があります。実習生を受け入れている8割の事業所で何らかの違反が存在すること。また、技術を海外に移転する国際協力だというのが建前なのに、本音は安い労働力を確保する制度になっています。

こうした制度も一時的な労働力不足には有効かもしれませんが、中長期的に人口が減少していく中で、その場しのぎに過ぎません。

---新しい提言を出されたそうですね。

毛受 私たち日本国際交流センター(http://www.jcie.or.jp/japan/)は10月29日に技能実習制度に代わる新しい仕組みを新設するよう提言しました。「技能外国人安定雇用制度(仮称)」です。技能外国人雇用法といったものを制定し、一定の条件を満たした優秀な労働者には6年間の滞在の後に、定住、永住への道を認めるというのが内容です。

企業が人材を募集する際、まずは日本人を募集し、一定期間の間に人材が集まらない場合に初めて外国人労働者を雇えるようにします。これによって日本人の働く場が奪われるといった批判は防ぐことができるでしょう。

また、技能外国人には一定の日本語レベルを求めると共に、日本で働き始めた後も日本語と技能の向上に努めるように求めます。つまり、外国人を正面から正規労働者として受け入れる制度を作ろうという提案です。

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