ITトレンド・セレクト

IBMが開発したクイズ王「ワトソン」はビジネスに使えるか?

2014年11月13日(木) 小林 雅一
upperline
〔PHOTO〕gettyimages

IBMがAIコンピュータ「ワトソン」の商用化に並々ならぬ意欲を見せている。クラウド・コンピューティングの波が産業界全体へと押し寄せるなか、同業他社との差別化を図る上で「AI(人工知能)」を切り札にするつもりだ。

●"Does Watson Know the Answer to IBM's Woes?" MIT Technology Review, November 5, 2014 

ワトソンはAI技術の中でも、いわゆる「自然言語処理」と「機械学習」を最大の特徴とするコンピュータだ。つまり人間の話す言葉を理解すると同時に、サーバーに保存された大型データベースやインターネット上に散在する膨大なデータを分析・学習して賢くなる。

たとえば患者を診断中の医師が、病気の症状をワトソンに普通の言葉で伝えると、ワトソンが医療関係の学術論文を大量に漁ってきて分析し、それに基づいて「どうもこの病気かもしれませんよ」と医師にアドバイスする。そんな形で使われることを想定している。

ウィンドウズやアンドロイドと同じ位置付け

このワトソンをIBMは顧客に「売る」のではなく、クラウド型のサービスとして提供するつもりだ。そこにおけるワトソンは一種のAIプラットフォーム、つまり人工知能を備えた基本ソフト(OS)という位置付けになる。

このAI-OSを使って、企業各社が何か画期的なアプリやサービスを開発するというスタンスだ。つまりパソコン産業におけるマイクロソフトの「ウィンドウズ」、あるいはモバイル産業におけるグーグルの「アンドロイド」と同じ役割を、今後のクラウド産業における「ワトソン」に担わせようとしている。

次ページ これを受け、既に米国ではニュー…
1 2 3 4 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事


underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ
編集部お薦め記事