経済・財政
急激な「円安」は年末へ向けてスピード調整される
一時、1ドル115円台まで photo Getty Images

10月31日の日銀による予想外の追加緩和以降、為替相場では急速にドル高円安が進んだ。11月第1週、一時、円は対ドルで115円台にまで下落し、今後の更なる円安期待を高めている市場参加者も相当数いる。一方、その動きに対して「急激すぎる」との指摘もある。

米FRBは10月末で量的緩和策を終了した。直ぐに政策金利が引き上げられるわけではないが、大方の見方として2015年には利上げが開始されるとの観測は依然として多い。この観測に注目すれば、日米間の金利差拡大と円安の進行を期待するのも当然だろう。

ただ、足許の環境は投機筋の決算やクリスマス、年末を控える中でのポジション調整など、テクニカルな動きが出やすい。ごく短期の為替レートの変動に一喜一憂するのではなく、少し長めの視点でファンダメンタルズを考えることも必要だ。

緩和的な金融政策ありきの世界経済

重要なことは、米国をはじめ各国の経済は、未だ緩和的な政策に支えられているということだ。FRBは10月のFOMCで景気への認識を強めたものの、依然として慎重な表現も残している。この慎重さに堅調な株式市場もサポートされている。

足許の動きを見ると、こうした慎重な政策配慮が、投資家のリスクテイクに拍車をかけている。そのため、円安が米経済のファンダメンタルズを的確に反映しているのかと言えば、市場全体の雰囲気が先行している部分もある。

また日銀や欧州中央銀行(ECB)の追加緩和は、自国通貨安を狙って行動の一環とも考えられる。そうした動きを見ると、新興国や一部の先進国を中心に、通貨切り下げ競争が発生しやすい環境になっている。この動きには注意が必要だ。

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