グーグルCEOが英経済紙のインタビューで「デフレ不可避論」を展開!

2014年11月06日(木) 小林 雅一
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机上の金融操作で太刀打ちできるのか?

6兆9,000億円という資金は、日本や米国の国家予算の数パーセントに過ぎない。しかし一方で彼らには、日本政府のように1,000兆円にも達する累積債務もないし、米国政府のように議会と政権のねじれ現象に悩まされることもない。巨額の資金は何の拘束もなく、自由に好きな分野や個別技術に投資できる。

つまり未来世界の設計図を描いているのは、グーグルに代表される歴史的に見ても突出したハイテク企業であって、机上の金融操作しか打つ手がない各国の政府ではない。グーグルのリーダーが「デフレは必然」と言う以上、それを額面通りに受け入れるのは無理としても、少なくとも耳を傾ける必要はあろう。

もしペイジ氏の見方が正しければ、「経済成長率何%」といった数値目標を達成するために異常な金融緩和をしたり、株価と政権支持率を上げるために年金積立金を余計に使ったり、このままほっておけば過去にあれだけ禍根を残した大型財政出動をも復活させかねない今の日本の経済政策は完全に時代遅れで間違っていることになる。

確かに経済が成長すれば雇用は生まれる。しかし時代の趨勢を無視して、強引にそれをやったところで長続きするわけがない。そうした政策は何時か必ず破綻し、後にはさらなる財政悪化が待ち受けているだけだ。中央銀行に依存した金融緩和のような対症療法ではなく、政治生命をかけて既得権層と戦い、無用な規制の撤廃など新規産業の育成を促す土壌を形成することが、国民の負託を受けた政権本来の役目だろう。

 

著者: 小林雅一
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