久田真紀子 ヴェス社長
「女性の活躍とともに、検証を事業から産業にしたい」

株式会社ヴェス
代表取締役社長・久田真紀子(ひさだ・まきこ)さん
1975年北海道北見市生まれ。足立区立第十六区中学校卒業。14歳で家を出て自活。20代半ばでIT製品の検証を手掛ける株式会社ベリサーブの営業となり、2003年株式会社ヴェス代表取締役に就任。一般社団法人IT検証産業協会理事。

これから楽しみな素敵な女性起業家の方に経営コンサルタント・多摩大学客員教授の本荘が話をうかがう本連載の第二十一回は、IT関連製品などの新商品開発に伴う検証サービスを提供する株式会社ヴェスの久田真紀子社長の登場です。

ニーズ高まる第三者検証サービス

IT関連製品のソフトウェアの検証サービスを提供しています。メーカー内部での自前の検証では限界があり、また第三者による検証の意義も高まってきているため、私たちのような検証サービスのポテンシャルは大きいと思っています。

製品開発の最終段階で、ひとつひとつの機能をチェックし、製品が正常に動作するか否かを確認する仕事です。スマートフォンの簡単な例で言えば、カメラで撮った写真をSNSにアップできるか、ナビを使っているときに電話が来たら受けられるか、といった確認をします。あるいは、パソコンとプリンターがつながるか、ブルートゥースなど機器間のつながりは大丈夫か、といったチェックをします。さらに、ユーザビリティ、つまり一般ユーザーにとって使いやすいかを検証するニーズも高まっています。 

半分がコンシューマー機器、また半分くらいがグラウド関連のパッケージ・ソフトウェアやPOSなど業務系の製品です。これに、医療機器や光学機器が加わってきました。

私の師匠の浅井清孝(IT検証産業協会会長)さんが株式会社CSKで検証の事業をやっていたときは、パソコンと周辺機器・アクセサリーなどが主でした。それが1999年のiモード機のリコール問題でメーカーが数百億円を負ったことで、民生品に注目したのですが、デジタル家電はあまり来なくて、カーナビや自動車関係に行ったんですね。これから、人と車、そして街と家、医療など、なんでもつながる時代になり、可能性は大いにあります。

自社の検証では客観性が欠けるという点もあります。トヨタのブレーキ問題が騒がれましたが、欧米では第三者の検証会社に出して、もし不具合出たら保険会社がカバーする仕組みが定着しています。

筆者は、かつてCSKで創業者の大川功会長付を務め、浅井氏も存じている。当時、社内では否定的な声も多かったが、大川会長は「検証はものになる」と指摘し、浅井氏は検証事業部を分社したベリサーブを率いて東証一部上場にまで伸ばした。多くのハードウェア製品でソフトウェアの比重が高くなり、製品を検証する重要性が大きくなっている。しかし、日本は欧米より遅れた状況だ。そのギャップを埋めるとともに、多様な分野で検証のニーズは増加・高度化していくだろう。

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