シンガポールのインターナショナルスクールの魅力

2014年10月28日(火) 田村 耕太郎
〔PHOTO〕gettyimages

シンガポールのインターナショナルスクールの魅力について、うちの娘と同じインターナショナルプレスクールに子供を通わせている父兄たちとよく議論する。教育熱心でグローバルに活躍している親が多いので情報が豊富で非常に参考になる。

彼らが挙げるシンガポールのインターナショナルスクールの魅力はおおまかにいえば以下の2点に集約されると思う。

1)多様性
2)教師の質

真の「多様性」の意義とは

多様性とはただ単に学校の中に「色んな国籍・民族・宗教の子供がいますよ」ということではない。多様性を国内に持ち、持つだけでなくその多様性からくるメリットを活かし、デメリットをコントロールしようと腐心する歴史と蓄積がある国家がシンガポールだ。

そのノウハウは政府にとどまらず学校にもいろいろな形で蓄積されている。多民族国家をよりよく運営するための政策が新設られ、実験され、改善が続けられている。宗教や食事の違い、各国ごとの祝日の意味や祝い方などを小さいころから学ぶ子供たちをみて感心する。お互いの違いをリスペクトする真摯さを学校という空間の中で実感しながら学ぶのだ。

スイスやシンガポールは国内市場が極めて小さいために、大きな成功を狙う高度人材は、必然的に外に出て行くことが求められる。人材を海外仕様に育てる必然性を常に感じて、自国とは違う環境で生き抜く多様な人材育成に自然と視点がいっているのだろう。

学生の多様性だけでなく、彼らを生んだ親の多様性も半端ではない。生まれた国と今いる国とパスポートの発行国がすべて異なるという人もザラだ。夫と妻が違う国籍というのはよくある話で、我が家のように家内も私も日本で生まれた日本人で、パスポートも日本のものだけという例のほうが娘のクラスでは異例である。




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田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。