不正・事件・犯罪
あえて言う。小物の「小渕・松島捜査」より、特捜部にはやるべき「どぶさらい」が、いくらでもある
小渕前経産相、松島前法相への「告発案件」に地検特捜部が注力しているスキに、利権にありついている連中はいくらでもいる photo Getty Images

小渕優子経済産業相と松島みどり法相が、20日に辞任。すぐにマスコミが報じたのは事件化の可能性だった。

松島みどり法相については、17日の段階で民主党議員が公選法違反の疑いで東京地検に告発。既に受理され、捜査着手が決まっている。小渕経産相の場合は、地元・群馬の市民団体が、20日、東京地検に公選法違反や政治資金規正法違反の疑いで告発状を提出。地検は受理を検討している。

もちろん2人の辞任女性閣僚は大問題

検察捜査が画一化している。

内部告発やマスコミ情報をもとに、対立する組織や勢力、あるいは市民団体が東京地検に刑事告発。法律に抵触、書式が整っていれば受理せざるを得ず、「受理して捜査」の流れとなる。

その告発は、おおむね公選法違反か政治資金規正法違反である。証拠が残らず、立件の難しい贈収賄罪などと違い、小渕氏の「小渕ワイン」、松島氏の「うちわ」のように証拠が残るし、政治資金収支報告書の記載をチェックすれば違反行為を明白に問える。

徳田毅、猪瀬直樹、渡辺喜美……。

最近の東京地検特捜部の直告案件は、いずれも公選法か政治資金規正法を問うもので、しかも政治利用の思惑が見え隠れする。

松島氏が選挙区内の祭りで、自身の似顔絵入りの「うちわ」を配っていたと国会で追及したのは民主党の蓮舫議員で、告発したのは同じく民主党の階猛代議士。「地検が受理」の情報をマスコミに流して気勢をあげたのも民主党だった。

小渕氏を辞任に追い込んだ後援会観劇費用の差額問題、親族企業からの物品購入、ベビー用品や下仁田ネギなど訳の分からないものへの支出は、決して小さい問題ではない。

小沢一郎氏を民主党代表から引きずりおろし、秘書を逮捕して首相の芽を摘んだのは政治資金規正法違反だった。それ以外にも何人もの政治家が、報告書への不実記載を問われて職を解かれ、あるいは獄に落ちた人までいるのに、小渕事務所の「政治とカネ」への無頓着さは驚嘆に値する。

松島氏にしても、告発状によれば、配布した「うちわ」の数は、12~14年の3年間で約2万2000本にのぼり、約175万円相当になるという。「うちわ」が公選法に違反する有価物であるかどうかはともかく、「違法性はない」と辞任会見でも強弁する松島氏の政治家としての資質の問題点は、指摘せざるを得ない。

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