英米政府も検討中…
「3人の親」を持った子供が生まれてくる?

ニューヨーク・タイムズ・マガジン(USA)より

2014年11月07日(金)
〔PHOTO〕gettyimages

同性婚や専業主夫など、家族のありかたが多様化するなか、今度は「3人の親」を持つ子供が誕生する可能性が出てきている。3人の遺伝子を用いた体外受精で、遺伝性の疾病や障害を予防する生殖技術が開発されたのだ。

体内で生命活動に必要なエネルギーを生産するミトコンドリア。そのDNAである「mtDNA」は、母親のものが子に遺伝する。そのため、母親のmtDNAに変異があると、子供はさまざまな障害や病気を発症する可能性がある。そこで、体外受精の際に卵子に精子を注入するだけでなく、mtDNAを別の女性の正常なものと置き換えることで、こうした疾病を予防できるのだ。ただし、子供は生物学上、3人の遺伝子を受け継ぐことになる。

ニューヨーク・タイムズ・マガジン(USA)より

英国議会と米国食品医薬品局は、この技術の認可を検討中で、もしどちらかが承認すれば、国が3人の遺伝子を結合させる医療処置を認めた初めてのケースになる。だが、一方でこの治療法が普及すると、疾病予防だけでなく、理想の赤ん坊を作るために遺伝子をいじる「デザイナーベビー」の風潮が広まるのではとの懸念もある。

だが、当初は不安視されていた体外受精も、今では一般的な不妊治療法として認知されるようになった。技術的にはすでに可能なこの新しい体外受精によって、「3人の親」を持つ子供が生まれてくるのは、そう先のことではないのかもしれない。

COURRiER Japon
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