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THE渋滞 突入、体当たりレポート

カレーに福神漬けがあるように、ダチョウ倶楽部に熱湯風呂があるように、日本の高速道路に付きものなのが「渋滞」。その渋滞のど真ん中に果敢に突入し、渋滞発生の要因やトラブルはないのか? など、渋滞最前線の様子をレポート。突入部隊長はカメラマン氏を従えた編集部ババだ

今年のお盆帰省の下りのピーク、8月13日(水)の高速渋滞TOPIC
いきなり8月13日の渋滞状況を報告すると、企画の中身が薄まる気もするが(笑)、主なTOPICを紹介しましょう。
■関越道・下り:午前10時頃、上里SAを先頭に62kmの渋滞 ■東北道・下り:午後1時頃、矢板北PAを先頭に30kmの渋滞(事故が要因だった)■東名高速・下り:午前9時頃、秦野中井PAを先頭に横浜青葉IC付近まで30kmの渋滞 ■名神高速・下り:西宮山口JCTを先頭に25kmの渋滞

自ら混雑に分け入る。それは修行か快楽への入口か

「高速道路の渋滞」。その真っ只中で何が起きているのか、それを探るために急きょ編成された「渋滞突入部隊」隊長の編集部ババです。隊員のカメラマン氏を引き連れて、N-ONEに乗り関東のお盆時期の渋滞状況を探ってこい! というのが今回の指令だ。好きなラーメン屋の店頭に3人並んでいるのを見ただけでその店をあきらめるほど、〝並ぶ〟のが苦痛な私に果たしてつとまるのだろうか!? そして突入決行日が今年のお盆渋滞、下りのピーク予測の8月13日(水)。ダメかもしれない。……覚悟を決めてNEXCOの渋滞予測を見ると東名も中央道も関越道も、最長で35km予測。意外と短いと思ったら、ここ数年お盆渋滞は短くなる傾向だそうだ。

その理由としてお盆休みの分散化はわかるが、それ以外では、(1)ガソリン価格の高騰で出かけるクルマが減った(2)ETCの休日割引の縮小(3)平日ならETC割引率の高い深夜に走行するクルマが増え、分散化になっている、などが考えられる。

分散化はけっこうなことだが激しい渋滞はないのか!? まずは東名高速から、レッツ・突入!

もうね、イヤになっちゃいましたよ。比較的空いている環状8号線(一般道)から、東京ICで東名高速の下りに乗って5分後に渋滞だから! 横浜青葉IC付近で「ここから25km渋滞、55分」という表示。渋滞に突入する取材だから覚悟はしていたけどやはりイヤなもんです。覚悟のうえでイヤなもの……、まさに青汁を飲む心境と同じだね。

NEXCOの黄色いランクルが走行車線を走る

ふと目を左車線前方にやると、NEXCOの黄色いランクルが注意を促しながら走っている(右写真)。その先、驚いたのは横浜町田ICの合流箇所で警察の取り締まりが行われていたこと。しかもパトカー5~6台に警察官が10名以上と大規模。シートベルト装着などの取り締まりだろうが、警察官を見るとドライバーって条件反射的に速度をゆるめるもの。この25km渋滞の要因のひとつではないかと思ってしまいますよ! 交通安全につとめる仕事をやっているのはわかるけど……。

■25km渋滞にハマる。大和トンネルではどうなる!?

そしてこの先にあるのは東名高速の渋滞名物箇所「大和トンネル」。下り坂から上り坂に切り替わるポイントの〝サグ〟がある場所で、トンネルの中で上り坂になっていることに気づかず、速度を落とすドライバーがきっかけになり渋滞が始まるワケ。〝サグ渋滞〟と呼ばれるが、事故でない渋滞の多くがこれといっていい。

……な~んて、講釈を垂れているとその大和トンネルに近づいてきたが、あろうことかクルマが進みだした!「大和トンネルの渋滞だけは体験したかったぁ。名物なので」とわけのわからない心境に一瞬なったが、やはりクルマが進むのは気持ちいいものだね。

■海老名SAをパスして足柄へ

ウゲッ!海老名SAへ入る渋滞の列はすでに300mを突破

クルマは流れ始めたが、路肩だけは大渋滞! 海老名SAに入るためのクルマだが(写真)、300m以上連なる様子を見た瞬間にパスしてしまった。トイレに入りたかったし、名物メロンパンも食べたかったが……。このようなSA渋滞やアウトレット渋滞は本線に影響を及ぼし、渋滞の原因にもなることがしばしば。が、解決策は見つからない状態だ……。

その後待ち受けていたのは厚木IC付近からの約8km渋滞。つまり、当初「25km渋滞、55分」と表示されていた渋滞が2つに分断されたわけだ。結局、「横浜青葉IC~秦野中井IC」の間、合計約22kmの渋滞を体験。ふむ~、疲れた。で、その先の足柄SAで休憩をとり(ここも大混雑)、圏央道→中央道に行くために東名高速の上りへ。

■JAFや救急車にも遭遇!

なぜ中央道へ向かったかというと、車内ラジオの渋滞情報で「中央道下り、相模湖ICを先頭に22km」と流れてきたから。「これだ!」と、わざわざ勇んで渋滞に巻き込まれに行く自分が不思議な気分ではある。

途中、東名高速の上りではJAFが出動しており、その直後には救急車が走っていた。緊急車両を運転するみなさんにはお盆休みもないわけだが、助けを待つ人にとってはそれらの車両がヒーローに見えるにちがいない。

圏央道・高尾山ICから中央道下りへ。渋滞予測では稲城IC〜相模湖ICで35kmという長さだったがここでは9km渋滞

海老名JCTで圏央道に乗り、快調に走った先の中央道は……、相模湖IC付近の渋滞だった(写真)。「おお~、渋滞だぁ」。もはや今日にかぎっては渋滞を喜ぶ隊長ババ、隣では黙々と渋滞の様子を撮るカメラマン隊員氏。が、ラジオでは22km渋滞と言っていたが現場到着時は9kmほどに短くなり、ちょいと拍子抜け。おまけに中央道の渋滞名所〝小仏トンネル〟も上下線ともに渋滞なしだった……。

■62km大渋滞を覚悟したが、実際は……

実はこの日、〝事件〟があった。午前10時の時点で関越道下り、上里SAを先頭に62kmの大渋滞が発生していた! (ウゲ~ッ)その頃、ババは東名下りの渋滞真っ只中だったので身動きがとれず、午後でも渋滞はあるだろうと最後に向かうことに。

そして14時11分、圏央道から鶴ヶ島JCTを経て関越道下りへ……、が、空いている。「62km渋滞はどこへ?」と思うほど。すると表示板が「高崎IC~渋川伊香保IC、渋滞12km」と伝え、62km大渋滞が解消されたことを物語っている。

前にも後ろにもクルマだらけ。高崎ICから下り方面で12km渋滞発生

「渋滞は追い越し車線から始まる傾向がある」といわれるが、高崎ICが近づくとそれが実感できた。流れが落ちてくると、少しでも速いほうへと多くのクルマが追い越し車線に集中。で、詰まってくると今度は走行車線へ移動し、全車線の流れが悪くなっていく……という具合だが、それが今繰り広げられている。そして渋滞発生だ。

が、12km渋滞といっても30~40km/hほどで走る自然渋滞なので、ラーメン屋に並びたくない私でもそれほど苦痛ではない。すると、東名高速同様NEXCOの白いランクルが左側走行車線を走っていた(写真)。東名高速の時も思ったが、警告灯にドライバーは気をとられて渋滞が増すんじゃないの? と。どうなんでしょうか。

東名高速同様、NEXCOのクルマが走行。みなさん、車間距離はとりましょう

結局、その12km渋滞は23分ほどで通過。都心へ戻ることにした。この日は「下りのピーク日」のはずなのに上りもなにやらクルマが多い。で、立ち寄った上里SAが意外にも駐車場混雑。試しに、私のクルマを駐車場に止めるまでの時間を計ったら4分14秒とけっこうかかった。そして、ミニバン同士の駐車スペースの取り合いも発生。クラクションを鳴らすなどの行為もあったが、いらつく気持ちもわかるけど、ゆずりあって気持ちよくドライブしたいもんです。

……ということで、この日走った3路線合計の渋滞距離は約57km。半分以上が自然渋滞だったので苦痛は少なかったが、高速道路の渋滞時は想定外のことが起きるという教訓を、改めて多く学んだ隊長ババであった。

「ベストカー」2014年9月26日号より


 

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