「東電を解体、電力業界に新規参入」で電気料金を値下げし、国際競争力アップを図れ「電力料金は値上げ、二次補正予算は先送り」などとんでもない

2011年05月09日(月) 高橋 洋一
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 私はかつて不良債権処理を数千件も扱ってきたが、法的な弁済順位は一つの目安であり、決して絶対的なものではない。いろいろな関係者の話合いから、常識的な答えが出るものだ。

 実際に債権カットがどこまでできるか確定的なことは言いにくいが、今報道されている補償額4兆円ということであれば、100%減資による株主負担2.5兆円の他に、1.5兆円カットすれば届く。

 このほかにも、電力関係の埋蔵金を利用することも検討して良い。しばしば指摘されているのは公益法人原子力環境整備促進・資金管理センターにある積立金2.9兆円だ。これは、原発の使用済燃料の再処理と最終処分に係るコストに備えたものだ。

 再処理の政策が見直されるならば、その積立金を取り崩して賠償にまわすという政策論はありえる。ただし、再処理をしなくても核廃棄物は生じるわけで、その処理コスト分は当然残しておかなければいけない、

ただでさえ高い電気料金の値上げは国際競争力をそぐ

 いずれにしても、今の政府案のように、株主、債権者を守って東電を温存すると、その分国民負担にはね返ってくる。さすがに、東電の不始末のために増税は言えないので、国民負担は電力料金の値上げである。

 この値上げは、日本の産業力を大きくそぐことになる。ちなみに、今でも日本の電力料金は高い。それが数%から2割程度さらに高くなる。

 

日本の電気料金はアメリカ、韓国の2倍以上。

 

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