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[虎四ミーティング~限界への挑戦記~]
掛布雅之(野球解説者)<後編>「人知れず苦しんだ“阪神の4番”」

2014年10月24日(金) スポーツコミュニケーションズ

二宮: 掛布さんは高校を卒業して、18歳で阪神に入団しましたが、若い頃、食事はどうしていたんですか?
掛布: 選手寮「虎風荘」のおばちゃんが作ってくれたものを食べていましたよ。朝はご飯にお味噌汁、おかずは卵焼きのほかにいくつかという感じでしたね。実は1年目、寮のご飯に慣れるのに苦労したんです。

二宮: 何がダメだったんですか?
掛布: 僕の実家は料理屋だったんですけど、ご飯を少しかために炊いていたんですね。ところが、寮のご飯はやわらかくて、はじめは全然食べることができなかった。それと、一番苦手だったのがお味噌汁。出しが合わなかったんです。

二宮: 掛布さんは千葉県出身ですが、関東と関西で違いがあったと?
掛布: 実家は昆布とカツオ節で出しをとったお味噌汁をお客さんに出していて、僕ら家族も同じものを食べていたんです。でも、寮のお味噌汁は煮干しで出しをとっていた。この煮干しのにおいがまったくダメで……。ただ、1年くらいすると、逆に寮のやわらかいご飯や、煮干し出しのお味噌汁が美味しく感じるようにはなりましたね(笑)。まぁ、寮のご飯のおかげで体が大きくなったようなもんです。

二宮: 寮のご飯で一番思い出深いのは?
掛布: やっぱりカレーライスかな。オフの自主トレの時期、お昼におばちゃんが大きな鍋で大量に作ってくれたんです。これが、美味しかったんですよ。

二宮: 今シーズン、阪神GM付育成&打撃コーディネーターとして古巣に戻ったわけですが、今の虎風荘の食事はどうですか?
掛布: 今はすごいですよ。牛丼などの丼物が日替わりであって、麺類はうどんからラーメンから全種類そろっていますし、果物や飲み物、ヨーグルトまであるんです。今年メジャーから移籍してきた建山義紀が二軍調整している時に、「阪神の食事って、すごいんですねぇ」と、メニューの豊富さに目を丸くしていましたよ(笑)。

二宮: メジャーリーガーが驚くほど、充実した環境なんですね。
掛布: 食事に関して、阪神は進んでいると思いますね。今年からは甲子園球場でも、試合後に食事が出るようになったんです。それこそメジャーのように、試合が終わってすぐに食事ができるようにと。だから選手の奥さんは食事の用意して待たなくてもいいわけですから、楽になったと思いますよ。それと、二軍の選手には寮で夜食が用意されるようにもなりましたね。どうしても夏場は痩せてしまう選手が多いので、体重維持のために、麺類が出るんです。まさに至れり尽くせりですよ。

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