毎日フォーラム~毎日新聞社

認定こども園に「認定」返上の動き
補助見直しで減収も 国の新制度がつまずく恐れ[子育て]

2014年10月18日(土) 毎日フォーラム
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幼稚園も保育所児も一緒に活動する3歳児クラス=高松市の市香南こども園で7月16日

幼稚園と保育所の機能を併せ持つ「認定こども園」の間で、認定を返上し、幼稚園などに戻ろうとする動きが出ている。来年度から認定こども園への補助の仕組みが変わることで、運営費が減収になる園が出てくる見込みとなったためだ。国は、来年4月からスタートさせる「子ども・子育て支援新制度」の目玉として、こども園を普及させる方針だったが、返上が相次ぎ、現場が混乱することになれば、制度のスタートからつまずくことにもなりかねない。

まず、認定こども園についておさらいをしておこう。

2006年に創設され、14年4月時点で全国に1359園ある。保護者の就労の有無にかかわらず、幼児教育と保育が一体的に受けられるのが特徴。子育て相談の実施など、地域の子育て支援も担う。対象年齢は園によって異なり、0歳から受け入れる園もあれば、3歳以上のところもある。

既存の幼稚園が認定こども園に移行することで、空き教室を活用した待機児童の解消につなげたり、施設の維持が難しい人口減少地域では、幼稚園・保育所を一つにすることで、子どもの育ちの場を確保する効果も期待されている。

国は、消費税増税分から財源を得て、来春からスタートさせる子ども・子育て支援新制度で、認定こども園への支援を拡充し、2000カ所まで増やすことを目標としてきた。

しかし、政府が今年5月、認定こども園などの事業者に支払われる運営費(公定価格)の案を公表して以降、暗雲が漂い始めた。

「まさか、この数字になるとは思わなかった。大きな減収だ」。東京都稲城市で認定こども園を運営する園長(67)は、ため息をついた。

同園の母体は1962年に開設した幼稚園。「共働き家庭でも、幼稚園教育を受けさせたい」との地域の親の要望を受け、認可外保育所を併設し、09年に認定こども園となった。0~5歳まで約500人の子どもたちが通う。

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