AI
グーグルが注力する「脳を模倣したAI(人工知能)」が日本のロボット産業を脅かす!?

ゲームで遊ぶコンピュータ

毎年、世界の著名人が各界の最新動向をプレゼンする米国のTED会議。今年3月には、グーグル最高経営責任者のラリー・ペイジ氏が登壇し、進境著しい「AI(人工知能)」について次のような見通しを語った。

「今、コンピュータ科学と神経科学の融合によって、真に知的なマシンが実現されようとしている」

この発言を裏付けるように、ペイジ氏はグーグルが最近買収した英ディープマインド・テクノロジーズ社の技術を紹介するビデオを会場のスクリーンに映し出した。そこではコンピュータが初歩的なビデオ・ゲームのルールを試行錯誤的に理解し、遊ぶ様子が示されていた。

人がルールを教えなくても、コンピュータやロボットのようなマシンが自力で学び、進化していく。この技術は「機械学習」と呼ばれ、現代AIの中でも急激な発達を遂げている分野だ。ペイジ氏の発言はそれに言及したものであり、「ゲームで遊ぶコンピュータ」はその実例と見ることができる。

ペイジ氏が述べたように、そこにはコンピュータ科学と神経科学(脳科学)が融合した、最新のニューラルネット技術が盛り込まれている。それは「ディープラーニング」と呼ばれ、グーグルのみならずアップルやフェイスブック、マイクロソフト、さらにはIBMなど名だたるIT企業が、今、最優先課題として取り組んでいるテーマだ。

たとえばグーグルの音声検索やアップルの仮想アシスタント「Siri(シリ)」などにおける音声認識の精度は、昨今、飛躍的に向上しているが、ここにはディープラーニング技術が多大な貢献をしている。最近ではマイクロソフトが機械翻訳にこの技術を応用し、英語とドイツ語などの同時通訳をコンピュータにやらせている。

その先には、今、世界的な関心を集める「自動運転車」や原発の事故現場などで働く「災害対策ロボット」、さらには大都市で電力の最適配分を実現する「スマートグリッド」など、ディープラーニングの応用が期待される分野は無限と言ってもいい。

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