FOOTBALL STANDARD

二宮寿朗「素晴らしいピッチがあってこそのスタジアム」

2014年10月15日(水) 二宮 寿朗

 14日に行なわれたアギーレジャパンとブラジル代表の決戦会場となったのが、シンガポールの新ナショナルスタジアムだ。1000億円以上が投資され、今年6月に完成したばかりである。
 噂にたがわぬ素晴らしい施設だった。町の中心部から程近く、スタジアムのあるエリア一帯が「スポーツハブ」として再開発されている。インドアのアリーナ、プール、多目的広場など施設がギュッと詰まっていて、歩道はランニングコースとしても活用されている。試合前日の夜に筆者がここを歩いた際も何人かのランナーとすれ違った。

アジア最高クラスの施設環境

 エリアの中心にあるのが、このナショナルスタジアムだ。可動式の屋根を持つ巨大なドームで、5万5000人を収容できる。
 スポーツを楽しめるだけではない。「カランウエーブ」という大きなショッピングモールが隣接され、買い物もできる。また、レストランが立ち並び、食事も楽しめる(「鉄板焼」と書かれた日本の居酒屋風のレストランまであった)。商用施設をセットにした巨大な複合型スタジアムになっているのだ。

 それに何といってもアクセスが良い。地下鉄環状線の「スタジアム駅」を出ると、目の前にスタジアムが広がっている。他の駅からでも徒歩圏内にあり、観客のアクセスを分散させることに成功している。さらに4000台に対応できる駐車場を完備しているというから、非の打ちどころがない。

 採点をつけるとすれば、施設周りの環境面はどれをとっても満点に近い。アジア最高クラス、いや、「クラス」を取ってアジア最高と言ってもいいほどの衝撃を受けた。今回、シンガポールが日本―ブラジル戦を実現させたのは、ビッグイベントの開催能力をアピールしたいという狙いもあるのだろう。確かに「スポーツ都市」のイメージアップにつながる施設だと言える。

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