企業・経営
NTTデータ、グーグルグラス業務活用を推進---開発担当者に聞く「ビジネス利用への期待」
NTTデータで開発リーダーを務める小山武士氏(左)

いよいよ日本でもグーグルグラスの業務活用の動きが本格化しそうだ。10月15日、NTTデータはスマートグラスを活用した業務ソリューションを発表。東京・ビッグサイトにて開催中の「ITpro EXPO 2014」(10月17日まで)にて、担当者らが実際にグーグルグラスを着用しデモンストレーションを実施した。今回は国内で始動したグーグルグラス活用の現状をご紹介する。

NTTデータの業務支援システム

NTTデータが開発したシステムはグーグルグラスをはじめ、エプソンのMOVERIO、VUZIX社製M100などのスマートグラスでの利用を想定している。同社で開発リーダーを務める小山武士氏に話を聞いた。

「今回発表したのは物流や製造業、メンテナンスの現場に適用可能な『遠隔操作支援システム』と、セキュリティ向上に役立つ『AR認証システム』の2種類です。

『遠隔操作支援システム』はスマートグラスを着用した作業者にオペレーターが指示を出し、作業の進捗状況の確認、作業終了時の"証跡"画像の共有などの業務が可能になります。

近年、食品加工の現場ではトレーサビリティが話題にのぼることも増えましたが、この仕組みを活用すれば完了したタスクをハンズフリーで"証跡"として残すことができます。

また、機械メンテナンスの現場ではマニュアルを持ち歩かなくても、チェック項目をモニターで確認可能です。作業員目線で撮影した画像や動画を共有し、その場で細かな作業指示を受け取ることもできます」(小山氏)

ハンズフリーで操作できるのがスマートグラスの強み。操作は主にボイスコマンドでおこなうが、加速度センサーを活用し、「頭の振り」で業務マニュアルのページ送りおこなうなど、独自の工夫も盛り込んだ。

「製造業の現場では、習熟度の低い新人作業者に効率的に業務を習得させることが課題です。海外における新規工場の立ち上げなど現場でも活用されることを期待しています」(小山氏)

今回の仕組みのもう一つの目玉が「AR認証システム」だ。これは、スマートグラス着用者だけが視認できる仮想キーボードを空中に表示。業務システムやATMの暗証番号やワンタイムパスワードを入力させ、強固なセキュリティを実現するというもの。

「この方法であれば、パスワードを盗み見られるリスクも最小限に抑えることができます。金融機関や業務システムへのログイン、Eコマースの決済などへの利用を想定しています。

今回の弊社のシステムは前面カメラと透過型ディスプレイを持つスマートグラスであれば、ほぼ全機種で利用可能ですが、世間的に最も注目度が高いのはグーグルグラスであることを実感しています。企業から相談があった場合、端末の調達からシステムの導入、運用までをトータルに支援したい考えです」(小山氏)

国内でグーグルグラスの実証デモがおこなわれたのは、6月に広島で実施されたソフトバンクモバイルの観光アプリの実証実験に次いで2例目。日本未発売のグーグルグラスの使用は、総務省が定める技適(技術適合認証)に触れる可能性もあるが、今回のデモ実施にあたっては「事前に関係省庁に連絡をとり、その指導のもとに実施した」という。

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