2020年東京五輪に無関心だった1人の主婦が、4万人からネット署名を集めた理由
Change.orgで2020年東京五輪の会場計画に反対するキャンペーンを立ち上げた綿引静香氏。署名提出の思い出もある東京都庁(展望室)で取材をおこなった。

「いろんな人が通う公園が壊されるのが悲しい」

「変えたい」 という気持ちを形にする、ソーシャルプラットフォーム「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」のキャンペーン発信者へのインタビュー連載第2弾。

今回は、昨年9月に2020年東京五輪の会場計画に反対する「25年もかけて育てた葛西臨海公園の自然を、5日間のオリンピックカヌー競技のために壊さないで!」というキャンペーンを立ち上げ、同年10月中旬に都庁へ署名提出をおこなった主婦の綿引静香氏に話を聞いた。キャンペーンでは、最終的に4万人を超える署名を集め、実際に会場計画は見直された。

「そもそもオリンピックには興味がないんです」

このように言う綿引氏はなぜ、キャンペーンを立ち上げたのだろうか。最初のきっかけは、動物ジャーナリスト・佐藤栄記氏による「25年かけて取り戻したもの、今、一瞬に」というブログ記事をフェイスブック経由で読んだことだった(この記事は投稿から10日間で約130万件のアクセスを記録)。「ただただ知らなかった」ということが心に残ったという。

オリンピックのカヌー競技場の建設が、葛西臨海公園に指定されたということは、公園が壊され、莫大な資金を投入して新しく競技場が建設されるということ。開催国でつきまとうのは、開催後の会場施設の利活用。つまり、建築物として持続的に機能しないものになる可能性があるのだ。

「いろんな人が通う公園が壊されるのは悲しい」。そう思った綿引氏だったが、すぐにキャンペーンを立ち上げなかった。しばらくの間は、ブログのシェアなどしていたが、チェンジ・ドット・オーグ代表のハリス鈴木絵美氏と話したことがきっかけで動き出した。

そこからは速かった。「話題性のあるうちにキャンペーンを立ち上げないといけないと思いました」。約1週間の準備期間を経て、キャンペーンがスタートした。「とりあえずはじめてみないと、どれだけの人がこの問題に興味を持っているのかはわかりません」と綿引氏。話題性があり、多くの人が関心をもっていたため、うなぎのぼりで署名が集まっていった。そのため、数名のキャンペーン発信者から、成功した理由を聞かれることもあったという。

綿引氏が立ち上げたキャンペーンページ
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