米国のドル高容認姿勢に変化出て、今後の為替動向どうなるか?
急激なドル高への懸念を表明したジャック・ルー米財務長官 photo Getty Images

足許の為替市場で、ドル高・円安のトレンドに変化が出始めている。その背景には、今までドル高を容認する姿勢を取ってきた、米国政府に微妙な変化が出ていることがある。政策当局のスタンスの変化によって、投機筋も為替の持ち高調整を行っているようだ。

ヘッジファンドや為替ディーラーなどの投機筋は、それまで積み上げてきたドル買い・円売りの持ち高の巻き戻しを始めた。為替市場では、ドルを売って円やユーロを買い戻す動きが顕著になっている。

それによって、一時、1ドル=110円台まで進んだドル高・円安のトレンドは一服と言ったところで、10月10日現在、107円台の円高方向へと動いた。当面、こうした動きが続くと見られ、ドル高は調整局面に入ったと考えられる。

日米産業界からドル高・円安に対する懸念

米国の産業界から、一段のドル高に対して懸念の声が出ている。海外展開が進んでいる米国の企業は、これ以上ドル高が進むと、海外現地法人から受け取る配当金が目減りするなどの弊害が拡大することになる。

一方、わが国企業、特に中小企業からも、さらに円安が進むと原材料価格の上昇などのマイナス面が拡大するとの声が出ている。日米両国とも、産業界からの懸念を無視することはできない。米国のルー財務長官が、G7の会議で為替動向に対するけん制を行った。

日銀の黒田総裁は円安に賛意を述べたものの、麻生財務相は為替に関するコメントを避け、米国政府の方針を容認するとも取れるスタンスを示した。これら政策当局の為替に対する姿勢は、投機筋などのオペレーションに大きな影響を与える。

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