干場の究極ワードローブ! キーワードは"エコラグ"
第1回 べルベストのネイビースーツ。

ベルベストのオーダースーツ

数々の男性誌に携わりながら、編集者として、ファッションディレクターとして、いろいろなアイテムを見てきた編集長の干場義雅が、40代の男性のライフスタイルを豊かにする厳選したワードローブを紹介します。長く着られるものは多少値が張っても結果的に回収でき、毎日着たい消耗品はコストパフォーマンス重視で買った方が経済的だと言います。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」「移り変わる流行よりも普遍的で美しいものを」。干場が掲げる哲学を突き詰めていくと…、ブルース・リーが提唱した無駄を排した動きのジークンドーのように、経済的かつシンプルで美しいスタイルが浮かび上がってきます。足ることを知れば、自ずと本質的なワードローブが揃うのです。

どんな体型でもアジャストでき、美しく見えるべルベストのオーダースーツ

ビジネスシーンにおける装いで、もっとも大切なのは、仕事のときに誠実に見えることです。仕事とは、事をつかさどる。すなわち、仕事を任されられるだけの信用を得られるかどうかです。となれば、仕事服であるスーツをきちんと着こなすことは、ミドルエイジの男性にとって重要な課題なのです。

そこで、お勧めしたいのが究極のネイビースーツを一着持つということ。色は黒に近い深いネイビー、デザインもシルエットもグローバルスタンダードなものを選べば、ビジネスはもちろん、会議、会食、立食パーティ、打ち合わせ、結婚式の二次会、船旅のインフォーマルなパーティなど、さまざまなシーンでも対応が可能です。

メーカーやブランドのスーツ、セレクトショップオリジナルのものでも相応の良さはありますが、人間の身体というのは千差万別。既製のスーツを体型に合わせるには限界もあります。そこでフォルツァスタイルがお勧めしたいのは、オーダースーツ。どんな体型であってもアジャストできるオーダースーツなら、より自分を美しく見せることができるのです。

このベルベストのスーツは12〜13年前にオーダーし、頻繁に着用してきましたが、今でも痛まず古びることもなく着こなすことができる逸品です。素材は、3シーズン着られるスーパー150sの最高級ウール素材。見た目はマットながら控えめな光沢があるのが特徴です。カタチはナチュラルショルダーの2ボタン、ラペルの幅も8cmなので中庸。パンツは股上がやや浅め、シルエットは裾幅17cmで現代的なクラシックにふさわしいシルエット。唯一のポイントにしたのは、光を受けると深くネイビーに輝くボタンのみです。

イタリアのベルベストというブランドは、数々のメゾンブランドのスーツも手掛けている実績もあり、「10年後でも着こなすことができる」スーツを仕立てる技術を備えているのが魅力です。流行やトレンドに過度に流されることなく、身体を入れたときにどこかに“甘さ”というか“ゆとり”があるイタリアらしい作りなため、歳月を経て若干体型が変化してしまった場合でも対応してくれます。

さらに、ジャケット、パンツをそれぞれ単品でも着こなせることもネイビースーツをお勧めする理由です。ジャケット単品で着るときは、ポケットチーフを白い麻のものから、シルクのプリントに変えて。ボトムスは夏なら白いパンツでも替えても良いし、グレーパンツやブルーデニムなんかもOK。

購入した当時は高額だと感じましたが、上質な素材は肌触りも良く優雅な気持ちになりますし、新たにスーツを買い直す必要もなく汎用性も高いため、結果的には節約になり、確実に減価償却ができるのです。

流行やトレンドに乗って数回しか着ない服ばかり買っていては、結果無駄遣いがかさみ、いつまで経ってもスタイルのある大人の男にはなれません。ベーシックなデザインやシルエットで上質なものを買うことこそが、経済的かつシンプルで美しいスタイルを生み出す近道。究極のネイビースーツを一着手に入れることは、究極のワードローブを揃えるための第一歩なのです。

Photo:Yasuhisa Takenouchi
Text:FORZA STYLE

エコラグ-Hoshipedia
エコラグは、エコノミックラグジュアリーの略。経済的だが、上質さは失わないスタイルの意味。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」という干場の哲学により生まれた造語。干場が敬愛するブルース・リーが提唱した無駄を排した最短の動きで相手を倒すジークンドーのように、経済的で無駄のない上質なスタイルを指す。

干場義雅
FORZA STYLE編集長

数々の男性誌に携わりながら、編集者として、ファッションディレクターとして活動。2010年に独立後は、新聞、テレビ、雑誌、ラジオなどメディアの枠を超えて多方面で活躍中。