第3回ゲスト:宮嶋茂樹さん (後編)
「南極観測隊のリアル---昭和基地の"エロ文化コレクション"は、一見の価値アリです」

〔写真〕峯竜也、〔構成〕小野塚久男、〔撮影協力〕BAR bridge

【前編】はこちらをご覧ください。

一歩間違えば、火砕流に巻き込まれていたかもしれない

島地 宮嶋さんは命の危険を感じるような現場にも、たくさん行かれてますよね。

宮嶋 写真から受ける印象ほど、本当にヤバいところへは行ってないんですけど、一歩違ったら危なかったのは雲仙普賢岳の噴火のときです。

島地 あのときはカメラマンもたくさん犠牲になりましたよね。

宮嶋 火砕流が発生したのは6月3日の月曜日、午後4時ごろです。ぼくはその日の飛行機で長崎に向かうつもりでしたが、当初の計画では2日のうちに現場入りして3日から取材という話もしていたんですよ。ただ、当時は週刊文春の締め切りが日曜でしたし、しかも普賢岳が小康状態だったので、無理せず週明けから行動しようということになったんです。

島地 もしも日曜に飛んで、月曜から取材をしていたら、

宮嶋 ぼくの性格からして前へ前へ進んだはずですから、火砕流に巻き込まれていた可能性は十分にあると思います。

日野 海外ではどうですか? 紛争地帯でもたくさん撮影していますけど。

宮嶋 ああいうところへ行くと神経が研ぎ澄まされて危機回避能力が高まるようで、案外、命の危険を感じたことはないんですよ。一番キツかった現場といえば、やっぱり南極観測隊でしょうか。

日野 ああ、本で読みました。大変というか、エロづくしというか。

島地 そりゃあ、健康で体力を持て余している男の集団なんだから、そっちのほうの処理が大きな問題になって当然だよ。

宮嶋 文科省が管轄して行なう国家事業で、必ず成果を上げなければいけません。南極観測で貴重なデータを収集するには、隊員たちの心身両面でのケアが必要で、ある意味崇高な目的達成のためのエロづくしなんです。