勉強するときは基本書は「外観」で選べ!「東大首席→財務省→弁護士」を支えた最強メソッド

山口流・五教科記憶法(1)

記憶を単体ではなく「ストーリー」として覚える「ストーリー法」。
東大首席→財務省→弁護士を支えた最強メソッドを紹介。

『誰でもできる ストーリー式記憶法』著者の山口真由さん (撮影/ホンゴユウジ)

基本となる本の選び方

つらい勉強を耐え抜く「相棒」である基本書選びは、非常に重要。この基本書選びのコツから、まずはお話ししていきましょう。
基本書選びの具体的なポイントはいくつかありますが、まずは外観から。

外観のチェックポイントは、「装丁」「挿絵」「多色刷り」「厚み」です。
チェックポイントの最初は装丁。ここに著者の趣味が凝縮されていることが多いです。装丁に抵抗があれば、内容も頭に入ってこないのは必然です。

こういうと、カバーを付けて装丁を隠してしまえばよいという方もいらっしゃるかもしれません。もっとも私の経験からすると、カバーを付けてしまうと、その本独自の個性が消えてしまいます。そうすると、その本が持っている記憶を喚起するための「力」のようなものが半減してしまいます。
だから、カバーを付けない前提で装丁は選びましょう。

電車の中でつり革につかまって本を読んでいる自分自身を想像して下さい。
目の前の席に座っている人は、あなたが読んでいる本の装丁を見ているかも知れない。それでも、「私はこの本を読んでいるの」と誇れる装丁にしましょう。ちなみに、私は、できる限りシンプルなものを選びます(この本もカバーを取るとすごくシンプルな装丁になります(笑))。

次のチェックポイントは挿絵。これも趣味が合わないものはやめましょう。
内容は正確かつ最新で、出版社も非常に権威ある出版社。しかし、それにもかかわらず、なぜか幼い子供向けと見まがう、妙なイラストがところどころに入っている。こういう本が、私が愛用している法律の本の中にもあります。

不思議に思って聞いてみると、著者の先生は多才な方で絵のご趣味もあるとのこと。そして、その先生は、自ら描いた挿絵を本に入れることを主張。「本のテイストに合わない」とは思ったものの、出版社の方は止めることができなかったそうです。

内容は非の打ち所がないものの、この挿絵だけがネックになって、その本から得られる記憶の価値が、少しだけ下がってしまうような、そんな残念な気持ちになります。

3つめのチェックポイントは、多色刷り。
本のページから記憶を喚起するためには、色の記憶も役に立ちます。単色よりは他色刷りのほうが、記憶とは相性がいいと思います。

しかし、繰り返し読むときには、多色刷りは意外と負担になります。外食も美味しいけど、毎日食べるなら薄味のお家ごはんがやっぱり飽きない。それと同じと思えるように、多色刷りの本を繰り返し読んでいると、カロリー過多で眼がチカチカして疲れてしまうのです。
結論としては、色による記憶と繰り返すことの抵抗を少なくするというバランスをとって、二色刷りくらいがいいというのが、私の結論です。

最後のチェックポイントは厚み。本を覚えるときは「厚み」も非常に重要な記憶喚起要素になります。

さらに、本の同じ位置を持ってページをめくるという動作を繰り返すためには、手にしっくりとなじむ厚さであることが重要。厚すぎる本を選んでしまった場合には、手が疲れて繰り返し読むことにも支障が出ます。
基本書を選ぶときには、本を実際にめくってみて、自分の手にしっくりなじむ厚さを選びましょう。

厚い本のほうが、内容が充実していると思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、二分冊や三分冊になっている基本書を選択することで、厚さは適度に抑えつつ、内容の網羅性も犠牲にしないことが可能です。