世界経済 中国
習近平主席と李克強首相の言動の矛盾がもたらす中国経済の危機
〔PHOTO〕gettyimages

政治経済界で全盛時代の「浙江閥」

中国は、10月1日から1週間の国慶節(建国記念日)休暇である。

習近平主席は、国慶節前の景気づけとして、9月19日に中国インターネット通販最大手のアリババ集団を資金調達額2兆7,000億円という史上最高額でニューヨーク証券取引所に上場させた。

いまの習近平政権を見るときに、重要なキーワードの一つが、「浙江閥」である。習近平主席は2002年から2007年まで5年間、浙江省の党委書記(省トップ)を務めていた。この浙江省時代の部下たちが昨年来、続々と中南海入りしている。

政界だけでなく、経済界も「浙江閥」の全盛時代だ。その代表がアリババ集団であり、馬雲総裁だ。馬雲総裁は先代の胡錦濤時代、温家宝首相と鋭く対立していた。2011年秋には全面戦争となったが、結局、白旗を揚げた。

いまにして思えば、あれほど胡錦濤・温家宝政権がアリババ集団に冷淡だったのは、バックに習近平がいたからではなかったか。だが、「一朝の天子に一朝の臣下」という中国語の諺どおり、習近平主席の庇護のもと、アリババはついに上場を果たした。習近平主席が7月3日に訪韓した際も、馬雲総裁を横に侍らせて、朴槿恵大統領に紹介し、中韓ビジネスの「新たな矢」とした。そして今回、米中ビジネスの「新たな矢」としたわけである。

習近平主席がこれほどまでにアリババ集団に肩入れするのは、それだけ中国経済の「降下」が、抜き差しならなくなってきているということの証左でもある。

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